第六章
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私は彼の言葉を受けて自然に自分の席に着いて彼に言った。
「今度はあんたの番だけれど」
「あっ、俺なんだ」
「時間あるから交代で、いえ」
「いえって?」
「ま、まあそうね」
自分でまた顔が赤くなったのがわかった。それで焦りを感じながら視線を横にやって彼から逸らしてから言った。
「そうした歌もあるから。デュエットとかね」
「えっ、一緒に歌ってくれるんだ」
「あんたさえよかったらね」
自分で必死に強がりしながら言った。
「そうしてもいいわよ」
「じゃあ早速ね。そうした歌入れるね」
「早いわね」
「決断は早く。じゃあ月曜も楽しみにしてるから」
「制服ね」
「君の制服姿って本当に可愛いからさ」
「全く」
私は今度はやれやれといった顔になって言葉を出した。そうしたことを言いながら。
デュエットも歌った。そんなことをしながら土曜日は一緒に過ごした。
日曜は何もなく穏やかに過ごした。それで。
月曜の朝、私は制服を着て学校に行く時にふとお母さんに言われた。
「あれっ、何かあんた今日は」
「今日はって?」
「明るい顔ね。どうしたのよ」
「どうしたのって。まあね」
私は玄関を出るところで足を止めてお母さんの方を振り向いて言葉を返した。
「ちょっと言われたのよ」
「お友達に?」
「私の制服姿が見たいってね。だから見せてあげに行くのよ」
「それで明るい顔になってるの」
「何ていうか変な奴で」
彼のことを思い出しながら話す。
「それでね」
「それでなの」
「そう、そいつに見せに行くのよ」
何故か強がりになっている自分に気付きながら話す。
「今からね」
「そうするの。ただね」
「ただ?」
「何ていうかね」
私はまた自分で言った。自然にそうなっていた。
「今まで制服って嫌いだったのよ」
「いつも言ってたわよね、それ」
「けれど今は何か違うわ。見せてやりに行くから」
お母さんに言っていなかった。自分に強がりを言っているのがわかる。
「そうしてやるから。いいわね」
「そうするのね」
「そうよ。そう思うからこうして必死に着てみたし」
制服でのお洒落、それも考えて今日は着てみた。アイロンだってかけたしコロンもかけてみた。そうして精一杯武装して着てみて。
学校に行く、その服で私はお母さんと自分自身に言った。
「今から行くから」
「それで今制服についてどう思ってるの?」
「縛り付けられるとは思ってないわ」
いつも思っていたそうした感情はなかった。まして邪魔にも思っていなかった。
「着てみせる。精一杯お洒落に着てやるつもりよ」
「変わったわね」
「制
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