ガンダムW
1683話
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『それで、ムウ。これからの予定を聞いてもいいか? もしよければ……』
「悪いな。残念ながら、俺は1人で行動する方が性に合ってるんだ。こうして戦闘をしている最中ならお前達に協力するが、な」
『そうか、残念だ。だが、トレーズ派は感謝している。それを覚えておいてくれ』
「ああ、そうさせて貰うよ。……それじゃあな。お前達も頑張れよ」
そう告げ、ミロンガ改のスラスターを全開にしてその場から去っていく。
エナジーウィングがないので、本来の速度を出す事は出来ないが……それでも十分高い機動力と言ってもいい。
そうして十分に離れたところで、空間倉庫からニーズヘッグを取りだし、ピースミリオンから少し離れた場所に転移するのだった。
「アクセル代表、知っていますか? 最近、OZの中にライトニング・カウントとは違うエースパイロットがいるという話を」
ピースミリオンに戻ってきて、数日が経ち……資源衛星の件もD-120コロニーに運び込むのを終了し、現在のシャドウミラーはピースミリオンで待機していた。
そんな中、食堂で昼食を食べていると……姿を現したサリィに、そう言われたのだ。
思い切り心当たりのある感じだが、当然それを表には出さない。
もしかしたら……本当にもしかしたら、エンデュミオンの鷹じゃないかもしれないし。
そもそも、ムウの仮面を被った俺は別にトレーズ派という訳ではない。
財団派と戦闘をしているところに乱入してはトレーズ派を助けているが、やっているのはあくまでも戦場の乱入だけだ。
である以上、もしかしたら俺とは全く違うかも……
そんな思いとは裏腹に、サリィは説明を続ける。
「何でも、エンデュミオンの鷹というらしいですが」
「あ……うん。聞いた事はある」
やっぱりそっちだったか。
にしても、本来のOZのエース……ゼクスはどうしたんだろうな?
以前トールギスUに乗って姿を現してから、全く見なくなったが。
まぁ、あの時はまさかトレーズ派と財団派に分かれてOZが内乱を起こすとは思わなかったんだろうし。
そもそも、現在の状況ですらOZが内乱を起こしたという感じなのに……そこで更にOZの内部で内乱って、それはつまり内乱の内乱とでもいうのか?
あまりに馬鹿らしい感じがするが、それを言ったところで意味はないだろうしな。
「やっぱりアクセル代表の情報網にも引っ掛かってましたか。……どう思います? 正直なところ、何故そのような存在がいるのか全く分からないのですが」
「分からない?」
「ええ。向こうはエンデュミオンの鷹という異名を自称しています。……勿論こちらに入っている情報ではMDをものともしないだけの強さを持っており、実際にMDをかなり破壊しているという話なので、異名を
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