ガンダムW
1683話
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数分後……既に周辺に残っているMDの姿はなかった。
MDを指揮していた財団派の有人機も、撃破されてしまっている。
もっとも、今回有人機を撃破したのは俺ではなく、トレーズ派の兵士だったのだが。
ともあれ、ここでの戦場は終わった。
「全員、無事だな」
『ああ。救援感謝する。エンデュミオンの鷹、ムウ・ラ・フラガ殿』
先程俺と通信していた人物が再び映像モニタに映し出されてる。
満足そうな笑みを見れば、今の状況をどう思っているのかが分かった。
「……一応聞くが、やはり現在でもトレーズ派が不利なのは変わらないのか?」
『……そうなる。どうしても財団派に対して有利に戦いを進める事は出来ない。もっとも、戦場以外の場所ではそれなりに対応出来ているので、我々もまだこうして戦えているのだが。戦いは何も戦場だけで起きているのではない。……トレーズ閣下の仰る通りだ』
しみじみと呟く。
確かそれは原作でリーオーをMDにしている場所に乱入した時、トレーズが口にした言葉だったが……どうやらそれは、この世界でも変わらなかったらしい。
同時に、何故これだけ劣勢でいながらも、トレーズ派がこうして持ち堪える事が出来ていたのかを示してもいた。
なるほどな。恐らくだが、原作でもそうだったように、MDを直接倒すのではなく、そのMDを操っている者を暗殺なりなんなりして倒しているのだろう。
それでも結局こうやってMSでの戦闘になっているのを思えば、全てが完璧って訳じゃないんだろうが。
「そうか。そっちもそっちで色々と頑張ってるらしいな。……俺がこれを聞くのもなんだが、トレーズ派の現状はどうなっている? 一応俺が介入出来る戦いには介入して、財団派の戦力は減らしているつもりだが……あくまでも俺は1人の戦力だからな」
これが、もし大規模な戦い……それこそ全戦力を使った大会戦があった場合には、そこに乱入して財団派に大きな被害を与える事が出来るだろう。
だが、今はそんな大きな戦いは一切ない。
それは、バルジの件も大きいんだから、ある意味で俺の自業自得と言えなくもないんだよな。
バルジが消失し、OZとしての戦力の多くが消滅するなり連合軍に鹵獲されるなりした結果、トレーズ派も財団派も大規模な戦いを行うだけの戦力的な余裕はなくなってしまっている。
その結果が、色々な場所で行われている小規模な戦いな訳だ。
俺にとっては、そういう細かい戦いが多い方が色々と手が出しにくい。
幾らミロンガ改が高性能だとしても、結局のところ1機の戦力でしかないというのは変わらないのだから。
……これがニーズヘッグであれば、システムXNを使って自由に移動出来たりするんだが……まさか、この程度の戦いでニーズヘッグをお披露目する訳にもいかないしな。
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