外伝〜メンフィル帝国のリベール王国への依頼〜
[8/9]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
、転移魔術によって術者であるペテレーネがリウイとアルフィン皇女と共に空中庭園に現れた。
「あ…………」
「到着したようですな。」
「リウイ陛下達の傍にいるあの女性がオリヴァルト殿下の妹君であられるアルフィン皇女殿下ですか……」
リウイ達の登場にクローディア姫は呆けた声を出し、カシウスは静かな表情で呟き、ユリア准佐はアルフィン皇女に視線を向けて呟いた。
「ほう?アリシア女王やクローディア姫はともかくレイストン要塞常駐のリベールの”英雄”がわざわざ自らこんな真夜中の移送に出迎えに来るとはな――――”剣聖”カシウス・ブライト。」
「陛下達がグランセル城を去ってから女王陛下達より連絡がありましてな。陛下達よりお預かりする皇女殿下や和解調印式の警備の件も含めて女王陛下達と相談する事もありますので急遽登城し、女王陛下達と共に陛下達の出迎えをさせて頂きました。」
カシウスに気づいたリウイは興味ありげな表情でカシウスに視線を向け、リウイの言葉に対してカシウスは静かな表情で答えた。
「そうか。―――ちょうどいい機会だ。リィン・シュバルツァーの件で改めて礼を言っておく。僅か1ヵ月で訓練兵であった者をあそこまで鍛え上げた事、感謝している。」
「過分なる感謝のお言葉、恐縮です。ただ彼自身、元々老師の教えによって基盤はできていた事に加えて”ゼムリア大陸真の覇者”と名高いメンフィル軍にも鍛えられていたお陰で、教える事も少なく、私は大した事は教えておりません。」
「フッ、謙遜するな。既にアリシア女王達から聞いていると思うが弟子の大活躍にリィンを鍛え上げた”師”の一人として誇らしい話だろう?」
「………女王陛下達から話を聞いた時に最初に感じたのは誇らしいというか、驚きの方が勝っていましたな。まさか彼が貴族連合軍のナンバー2である”総参謀”を討ち取るとは………」
口元に笑みを浮かべたリウイの問いかけに対してカシウスは静かな表情で答えた。
「リィンがルーファス・アルバレアを討ち取る事ができたのもお前の教えの一つ―――”絆”によるものと言っても過言ではないだろう。実際リィンもエステルのように多くの異種族達との協力関係を結び、その者達や今までの人生で絆を結んだ仲間達の力も借りてルーファス・アルバレアの件も含めて今回の戦争で大手柄をあげたのだからな。―――かつてエステルが異種族を含めた多くの”絆”を結び、クーデター、異変、そしてクロスベルでの”教団”事件を解決したようにな。」
「…………………そうですな。リィンの活躍に私の教えも活きていて、彼に師事をした者として何よりです。」
「准将………」
「……………」
リウイの指摘に静かな表情で同意しているカシウスの様子をユリア准佐は心配そうな表情で
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ