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ULTRASEVEN AX 〜太正櫻と赤き血潮の戦士〜
3-4 出撃!花の華撃団
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大神にとって衝撃的なことの連続だった。劇場が配属先の本部であり、激情の花形女優が、自分の部下となる華撃団の隊員だったとは。頭が混乱しそうだったが、同時に喜びもあった。自分が求めていた勤め先が、幻なんかじゃなかったのだ。
「そうだ。帝国華撃団・花組。その隊長の任…お前に任せてもらうぞ。
風組、すぐにモニターに出してくれ」
「はい!」
椿・かすみ・由里の三人はすぐモニターに、事件が発生した現場の状況をモニターに出した。映し出された場所の景色は、非現実的な異様な光景を映し出していた。
「なんですの?昼間のはずだというのに、夜のように暗いですわ」
すみれが訝しむように、映像に映された場所の、暗黒に満ちた景色を見て呟く。それを説明しようと、かすみが口を開いてきた。
「現在、上野公園で謎の黒い霧が発生し、近隣の人々がパニックに陥っています。被害状況、および避難状況については把握できていません」
「おそらくあの黒い闇のような霧の影響で、避難はまともにできていないとみるべきね」
マリアが映像内の上野公園を見て、黒い霧のせいで避難状況が芳しくないことを予想した。
「現場には花見の下見のためにジンが、そして小型降魔の調査任務で派遣していたルイスもいる。いつものことだがあまり呑気にはしてられないな」
「ルイス…?」
「奏組のリーダーさんだよ。アイリスたちが劇をしてる間はね、笛を吹いたりバイオリンを弾いたりしてるんだよ」
「なるほど、オーケストラ担当の人なのか。華撃団って多彩なんだな」
聞きなれない名前を耳にして大神は首を傾げると、アイリスが説明を入れてきてくれた。
「大神、華撃団の詳しい説明については、この戦いを終えてからにしてくれ。今はジンたちも、現場に逃げ遅れた人々のためにも時間が惜しい。直ちに出撃し、上野公園内の人たちの救出、および敵の討伐を頼むぞ」
「はい!!」
初めての、帝国華撃団・花組隊長としての戦闘。高まる昂揚感を胸に、大神はさくら、すみれ、マリアの三人と共に出撃した。
その頃の上野公園は、刹那の行いによって地獄絵図寸前だった。
「うわああああ!!」
「た、助けて!!誰か!!」
彼の形成した魔法陣から発生した黒い霧は、上野公園の真上に広がっていた青空を闇で覆いつくし、人々を暗黒の中に惑わせた。さらに刹那は徹底的に公園に来訪していた人々をいたぶるつもりか、脇侍を何十体も召喚して人を襲わせる。
「いや、やめ…ぎゃああああ!!」
脇侍たちは、逃げ遅れた人に対して容赦なく刀を振り下ろし、殺戮の限りを尽くしていく。
「ははははは!そうだ、もっと怯えろ!そして恐れおののけ!黒之巣会死天王が一人、この青き刹那の力にね!!」
闇の中から現れる脇侍を操りながら、刹那は耳に轟く恐怖と絶望の叫びに、大変な興奮を覚えていた。
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