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ULTRASEVEN AX 〜太正櫻と赤き血潮の戦士〜
3-3 ジンと大神
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大級の災厄だった。それほどまでの災厄に米田がかかわっていたというのなら、軍人でなくとも誰もが、米田の名前と勇士を知っているはずだ。
「…まぁ、それを抜きにしても、僕にとって米田さんへの心なき侮辱は許しがたいことです。あの人は、身寄りのない僕をここに置いてくれている恩人なんですから」
「身寄りが、ない?どういう…」
どういうことだ、といいかけたところだった。放送スピーカーから鉄琴の音が鳴り、かすみの声が聞こえてきた。
『米田ジンさん、至急支配人室へお越しください』
どうやら米田本人からの呼び出しのようだ。ジンは意思から腰を上げ、再び大神を見る。
「大神さん、ここを出るというなら、その前に米田さんへの侮辱の言葉だけは、撤回してください。では…」
そういい残し、ジンは大神の前から去っていく。
取り残された大神は、ジンの言っていた言葉に惑わされていた。
降魔戦争という、帝都の過去最大の災厄で戦ってきたという身でありながら、劇場の支配人として昼間から飲んだくれている姿ばかりの米田。そんな米田に幻滅した自分に怒りを見せてきたジン。そして彼は身寄りがなかったところを米田にこの帝劇へ置いてもらっていると…。
「どうなっているんだ…?」
わけがわからず、その場で大神は頭を抱えた。
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