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ULTRASEVEN AX 〜太正櫻と赤き血潮の戦士〜
3-3 ジンと大神
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「おかしい…」
さくらの案内で大帝国劇場に到着した大神。
彼は生粋の帝国軍人としての訓練をつんできた。だから今回、配属先の通達で特務を言い渡されたときは、どんな部隊に配属されるか不安を抱え込む一方で、自分にはそれだけ重大な使命が課せられたと思うと、軍人として名誉に思えてならなかった。
だが、命令どおり上野公園の西郷隆盛像の前に来て待っていたらどうだろう。
以前その公園で起きた怪蒸気事件の際に出会った少女、さくらが配属先の責任者である米田中将の使いとしてやってきたのだ。民間人であるはずの彼女が、あの米田と知り合いで、しかも使いに現れるなんて思っても見なかった。
しかも驚くのはそれだけじゃない。
「さ、大帝国劇場へ参りましょう」
さくらが大神を連れてやってきたのは、銀座の中央にある劇場。なんとも目立つ場所に当たり前のように突っ立っている場所が、自分の配属先の拠点だという。てっきり暗号名かと思っていたが…。
疑問が積み重なる中、彼はさくらに案内されて帝劇内に。
そうしたらさらに疑問が沸いた。玄関ホールで自分を出迎えたのは、10歳前後の幼い外国人の少女だった。帝国軍人である自分の配属先にこんな小さな女の子がいるのだ。
他にも二人女性を見かけた。一人は肩と首周りが露になった大胆な和服を着た女の子、もう一人は鋭い視線を持つクールな金髪ボブカットの女性だった。
それに入り口際の売店もさくらよりも年下に見える女の子、事務所の方も綺麗な女性が二名働いていた。軍人らしい人物といえばさっきの金髪の女性くらいで、それ以外の人はとてもそれっぽいところがまるで感じられない。
一体どういうことだろう…?これは諜報活動の一環なのだろうか?
疑問に思いながら、大神は米田の待つ支配人室へと向かった。
ジンは医務室を出て、ロビーの方面へと向かった。新しくやってきたという花組の隊長が、まさかあの日…さくらを花組みに迎え入れに行った際、怪蒸気が現れた上野公園で出会った大神になるとは思わなかった。
だが、あの人は第1印象については決して悪いものじゃなかった。後は彼が、米田が求めていたとおりの男であることに期待である。
階段で1階フロアに上ると、ちょうど大神が支配人室から出たところだった。
「…?」
しかし、ジンは目を凝らして大神の顔を見る。一体どうしたのだろう。まるで魂が抜けてしまったような、というか死んでる顔だ。
「あ、あの〜…大神さん?」
「…」
ジンの声にも反応がない。とぼとぼと、絶望のあまり死んだ顔を浮かべたまま、彼は上の階へ上っていった。
気になって階段を上がると、さくらと鉢合わせした。
「さくら?」
「あ、ジンさん」
さくらも気がついて、近づいてきたジンの方を振り替える。
「今の人、見ましたか?花組の新隊長の大神さんなんですけど…
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