第二章
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けれど」
可愛いと言われて悪い気をする娘はいないと思う。私も実はそうだ。
もっと言えば内面を見て欲しいけれどそれを言うのは自分でも贅沢だとは思っていた。だからそれは心の中で留めた。
その私に彼はこうも言ってきた。
「いや、明るいと余計にさ」
「いいのね」
「いいね。女の子はやっぱり笑顔だよ」
「そうなのね」
「そうそう。それでね」
彼は私にさらに言う。唐辛子の香りがおつゆの香りと混ざっていい感じになっているそのおうどんを食べながら。
彼は私に笑顔でこう言ってきた。とても明るい笑顔で。
「いいかな」
「何がいいの?」
「今度何処かに一緒に行かない?」
「何処か一緒にって」
「うん、デートの誘いだけれど」
「あのね、デートなんて」
私はお蕎麦をすするのを止めてむっとした顔で彼に言い返した。
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