第4章:日常と非日常
第102話「とある来訪者」
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時驚いていた司が優輝にそう言うが、優輝はそれよりも少女を気にする。
椿たちと知り合いであり、並外れた剣の腕の持ち主。加えて霊力の持ち主である。
その事から、少女の正体には予想がついたが、それでも気になるのだ。
「今日は突然の手合わせを受けてくれてありがとうございました。」
「いや、こちらとしても身内以外の相手と手合わせはありがたかったよ。しかし、もっとゆっくりしてくれていいんだが...。」
「...そうしてもいいんですが...。」
「...なるほど。じゃあ、家の方に寄っていくといいよ。幸い、皆僕の知り合いだからね。今日は翠屋は定休日だからそっちに行くこともできないし。」
高町家の家は広く、今日は翠屋は定休日なためにそちらに行くこともできない。
外は暑く、少女にとって他人に聞かれたくない話なため、ちょうどよかった。
「...では、お世話になります。」
「じゃあ、こっちへ。皆も寄っていきなよ。シュークリームも出すから。」
「ホント!?優輝!私たちも行こうよ!」
「も、元よりそのつもりだからそんな食いつくなよアリシア...。」
そんな感じで、優輝達も高町家にお世話になる事にした。
=椿side=
...まさか、彼女が生きていて、この街に来ていただなんてね...。
「直接話すのは、いつ以来かしら?」
「...まだ江戸があった頃...私たちがご主人様を待つのを止めて以来ですね。」
「それほど会ってなかったのね...。」
かつて残った...残ってしまった私たちは、それぞれで生きる事にした。
それ以来、各地に散らばったため会わなかったのだけど...。
「こちらこそ驚きです。その様子だと、この街に滞在しているようですが...。」
「これまでは葵...薔薇姫と共に山とかを渡り歩いていたんだけどね。彼...優輝が霊力を持っていて、ちょっとした事件に巻き込まれた時に助けてもらったのよ。それからは、彼の家で暮らしているわ。」
「なるほど...。しかし、彼だけでなく他の子どもたちも霊力を...。」
「あぁ、それはね...。」
私は次元世界や魔法の事を軽く説明し、アリシアが霊力を多く持っている事を伝える。
「...まだまだ知らない事があるとは...。」
「それで、貴女はなぜこの街に?」
今度はこちらが聞く番よ。
優輝達も興味を示しているようだしね。
「その前に、自己紹介がまだですよ。」
「...そうね。」
私は知っていても、優輝達は知らないのを失念していたわ。
優輝は彼女がどんな存在かは検討がついていそうだけど。
「私は小烏丸と申
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