第4章:日常と非日常
第102話「とある来訪者」
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優輝のその言葉が終わると共に、士郎が合図を出し、試合が始まる。
「........。」
「........。」
互いに相手の力量を計り、動き出さない二人。
だが、そこから滲み出る雰囲気に、アリシアやアリサ達は気圧されていた。
「...では、こちらから参りましょう。」
「....!」
少女がそう言った瞬間、恭也は一気に間合いを詰められた事を察する。
見えなかった訳でも、油断していなかった訳でもない。
ただ、予想以上だった事に動揺し、反応がほんの数瞬遅れる。
「くっ...!」
カァアアン!
「ふっ!」
数瞬遅れた事になり、恭也は防戦一方になる。
二刀に対し一刀で攻め立てている事から、少女の剣の腕が相当なものだと分かる。
「はぁっ!」
「っ...!」
だが、恭也も負けてはいない。
すぐさま反撃に移り、手数で少女を攻める。
互いに、避けれる攻撃は避け、それができないものは適格に受け流している。
「す、すご....!?」
「...純粋な剣の腕なら、僕以上か...。」
「......。」
試合を見ている優輝達は、各々感想を漏らす。
司達は純粋に、優輝は剣の腕が自分以上な事に驚き、椿と葵、士郎は黙って見続けた。
「はぁっ!」
「っ...!?」
そこで、流れが変わる。
御神流・徹、それをまともに受け止めてしまったため、少女の片手が痺れてしまう。
本来なら弾かれる程の衝撃なのだが、その点においても少女が凄い事がわかる。
「(片腕が封じられましたか...。ですが...。)」
「....!」
片手でしか木刀を振るえなくなったのにも関わらず、少女の闘気は強まる。
むしろ、より洗練され、鋭くなっていった。
「はぁっ!」
「(速い...!それに鋭い!?)」
間合いを詰めると同時に放たれた突きを、恭也はギリギリで躱す。
咄嗟に一瞬だけ神速を使っていなければ当たっていた程だった。
「くっ...!」
「....!」
反撃に振るわれる二刀を少女は飛び上がって躱す。
さらにそこへ追撃が振るわれるが、その攻撃を利用して少女は大きく飛び退く。
「...強いですね。まさか、このような街中にここまでの使い手がいるとは。」
「先程の会話からして、彼女達と関係があるのだろう。だから、その強さに関して驚きはしない....だが...。」
「ですので....。」
「「全力で行かせてもらおう。」」
瞬間、二人が同時に踏み込み、間合いが一瞬で詰められる。
徹の性質を見抜いたらしく、少女は攻撃の対処を受け流す事にし、
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