第二章
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「どうだろうか」
「それで品種改良すればですね」
「美味くてだ」
「売れますね」
「そうすれば。わかるな」
「大儲けですね」
セワードはその目を光らせて言った。
「まさに」
「話がわかるな」
「はい、この大学お金ないですからね」
「最近な」
「その財政難解消の為に」
「食用ナメクジを生み出してだ」
「後は特許で」
これ狙いで儲けるというのだ。
「それで、ですね」
「大儲けだ、そして大学の財政難を解消しよう」
「学長にもお話しますか」
「是非な、ではやってみるとしよう」
「食用ナメクジですね」
「第二のエスカルゴだ」
ヘルシングはにやりと笑って言った、そして二人で学長のルルー=ドラクルに提案すると。彼はその整ったアジア系の顔で言った。
「いいですね」
「学長もそう思われますか」
「今我が大学は財政難です」
学長として二人以上にこのことを実感しているからこその言葉だ。
「ですから」
「これで特許を得られれば」
「はい、その財政難を解消出来ますから」
「突然の財政難ですが」
ヘルシングはこのことを残念がった、何と大学の敷地内に突如として大地震が起こったのだ。地震吸収装置、地震のエネルギーを吸収するそれで吸収してもマグニチュード七に及ぶとてつもない地震だった。
幸い休学中で死んだ者はいなかったのだが。
「施設も校舎もダメージを受け」
「国も緊縮財政で救急の援助は数年は出来なく」
「はい、ですから」
それ故にというのだ。
「施設と校舎は復旧出来ましたが」
「その修復費で財政難となったからには」
「お金を手に入れましょう」
「その為に」
こう話してだ、そのうえでだった。ストーカーもヘルシングの研究にゴーサインを出した。学長のバックアップを受けてだった。
彼はセワードと共に食用ナメクジへの品種改良をはじめた、この際参考になったのはやはりエスカルゴだった。
「やはりエスカルゴをだ」
「あれをですね」
「参考にしよう」
「やはりそれがいいですね」
セワードも教授のその言葉に同意して頷いた。
「食用ナメクジの実現には」
「カタツムリとナメクジは近い」
ヘルシングはこのことも言った。
「それならだよ」
「エスカルゴを参考にしてですね」
「カタツムリとナメクジの生物しての近さも考慮して」
「そしてですね」
「品種改良していこう」
こうセーゲルに話してだ、ヘルシングは食用ナメクジの実現に向けて動きだした。流石は昆虫学の権威だけあってだ。
その研究と品種改良は迅速かつ的確に進み実際にエスカルゴを参考にして食用ナメクジが出来た。そして。
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