SIDE:A
第十三話
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受けて立とうじゃないか!
「ぉぉぉぉおおおおおおおっ! き・あ・い――だああああァァァァァ〜〜〜〜っ!!」
チャクラとともに気合パワーを練り上げる。そして正面から受けきってみせるという意思表示として、防御姿勢を取ってみせる。全身の筋肉と関節を締めることで体を一つの鋼に変え、内股になることで金的を防ぎバランスを取る。空手の三戦立ちだ。
「柔拳法奥義・八卦六十四掌!」
来た! 繰り出される高速の突き。白眼で見抜いた点穴へ寸分も狂い無く貫手を放ってくる!
「二掌! 四掌! 八掌!」
左胸部に二本指の貫手、続いて右前腕に一本指の貫手、右鎖骨上部に三本指の貫手!
練り上げた気合パワーを体中に防護膜のように張り、その上で狙っている部位にチャクラを集中させる!
「十六掌! 三十二掌!」
どんな攻撃にもリズムというものが存在する。そのリズムを覚えれば、手数の多い技でも攻撃に合わせて対抗手段を講じることがことが出来る。ヒアシさんのリズムはこれまでの稽古ですでに体が覚えている。だから、これらの攻撃に合わせてピンポイントにその場所をチャクラで防護することも可能にするのだ!
「六十四掌!」
最後の貫手が胸部に突き刺さる。ヒナタたちの息を呑む声が聞こえた。離れたところで白眼で組み手を観戦していたネジたちも絶句している。
ヒアシさんも感じる手応えに眉を跳ね上げた。
「ば、馬鹿な……。確かに兄上は若様の点穴を全て突いた。なのに、なぜ――」
「ハルトの点穴が閉じていないんだ!?」
そう、まともに食らえば点穴が閉じ、チャクラが練れなくなるはずの技。六十四手からなる日向流の奥義、八卦六十四掌。それをまともに全て食らった俺ではあるが、いまだ点穴は閉じておらず、チャクラも問題なく練れる状態だ。
大技を出した後というのは隙が出来やすい。それはヒアシさんでも同じこと!
僅かな一瞬の硬直を見逃さず、すかさず反撃に出る。全身の筋肉と関節を緩め、内股を解き、三戦立ちの姿勢からスムーズに拳を打ち出すために構えを若干変える!
「破ァァッ――――!」
我流体術・剛体三戦突き――!
筋肉を緩めた一瞬の脱力を突きの速度に変え、接触すると同時に再び全身の筋肉を締める。さらにはチャクラを足裏から爆発的に放出することで推進力を生み出し、ダメ押しに気合パワーを注入した拳が技後硬直で避けきれないヒアシさんの右胸部に突き刺さる。
「八卦掌・回天!」
これは……全身からチャクラを放出させて俺の拳の勢いを殺すつもりか!
本来は日向宗家のみ
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