暁 〜小説投稿サイト〜
IS〜夢を追い求める者〜
第2章:異分子の排除
第47話「激動の世界」
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。」

「今までの束のように逃げ回るのではなく、一種の要塞と化す。」

 そのために、色々な事をしなければならない。
 協力者が不可欠だし、核爆弾の事も考えておかなければならないしな。
 早々使ってくる事はないが、それを防げる防御力は必要だ。

「...まぁ、その辺においては...。」

「私たちに任せてもらおうか!」

 この人(ジェイル・スカリエッティ)がいるから、大丈夫だしな。

「束、核爆弾への対策は?」

「理論上は核爆弾を3個分まで防げるよ。ただ、放射能は難しいね。」

「一つ程度ならどうとでもなるが、それ以上は難しい...か。」

 なら、改良をしておかないとな。

「各勢力の状況は?」

「どこもかしこも慌てているな。今の所何か行動を起こしてくる訳でもない。...今のうちに圧力をかけておくか?」

「そうだねー。適当にウイルスでも流しておけば?」

「オーケー。」

 所謂“絶対悪”。そのような存在に、俺達はなろうとしている。
 そのために、世界を混乱に陥れているのだ。

「とりあえず一日で全世界を相手にできる程にまで態勢を整えるぞ。」

「任せて!システム面ではもう完璧だから、後は物理面だけだよ。」

 システムにおいて、以前から束でも十分だったからな。
 そこに俺も加わればまず負けない。
 だが、直接の場合はそうとは言えないから、こうして対策を続けている。

「桜、束ちゃん、飲み物はいるかしら?」

「母さん?...ちょうどいいや、貰うよ。」

「私も!喉渇いてたんだよね!」

 そこへ、母さんがお茶を淹れてくれる。

「...それにしても、母さんはよかったのか?」

「何が?」

「俺達についてきた事。何をするか分かっていても、どう考えてもいい事ではないのに。」

 俺達についてきたのは、元々裏組織であった亡国企業穏便派と、俺達と共に世界を変える事に興味を示した変人くらいだ。
 母さんは俺達と違って常識人だから、ついてくるとは思えなかったが...。

「...ただ、離れ離れに...桜の事を知りえない場所に置いて行かれるのが嫌だっただけよ。例え悪い事でも、私はついて行くわ。」

「母さん...。」

「でも、無茶はさせないわよ。大事な息子なんですもの。」

「...わかったよ。」

 “悪い事”を容認するのは親として失格だが、それだけ俺を心配しているという事だ。
 長い間、ずっと一人にさせてたからな...。

「それじゃあ、頑張ってね。」

「ああ。」

 母さんが去っていき、ジェイルさんもいつの間にかいなくなっていた。
 部屋には、俺と束しかいなくなる。

「....ゴーレムはできてる
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