第三章 X《クロス》
帰還
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!?」
「断罪者・・・ですか。しかし、すでに背負う覚悟があるのなら、それは脅威ではありません!」
炎剣というからには燃えているものだというのに、アリスはそれを全く感じさせずに掌で押さえていた。
それを押し込もうと腕に力を込めるサラマンドラだが、アリスの足が地面をズズズ、と少し土を退かすだけで全く切り込めない。
そして、それをアリスが一気に押しのけ跳躍、サラマンドラの顎に見事なアッパーカットを叩き込み、更に振り下ろしの回し蹴りを脳天に叩き込んで地面に顎から叩きつけて行った。
それを食らって、サラマンドラがフラフラと身体を揺らしながらも立ち上がろうとするが・・・・
ドォン!!
「ギィッッ!!」
「ゴギャァ!!」
先ほどの一撃を食らった迦楼羅がそこに落ちてきて、サラマンドラを叩き潰して完全に再起不能にする。
落ちてきた迦楼羅などは言わずもがなだ。
三体の使役獣を一気に殲滅し、そのすべてが剣に戻って「奴」の手に収まる。
その光景に、「奴」は少なからず驚いていた。
確かに相手は管理者だし、力も相当あったという予測は立てていた。
だが、まさかあの三体がここまで何もできずに負けるとは思ってもいなかったのだ。
眉をクイッ、と上げ、ひょうきんに驚く「奴」
その「奴」に、アリスが一気に走り込んで拳を放ち、それをパシッ、と「奴」が片手で受け止めた。
「やるね!!」
「どう、も!!」
そこからアリスが「奴」の頭を狙ってハイキック、「奴」はそれをしゃがんで回避し、アリスの軸足を狙って踵からの足払いをした。
アリスもまた、それを小さくジャンプして避けてから裏拳を「奴」の頭に叩きつけようとして、それを上腕で受け止められる。
「くっ・・・」
「フッ」
と、そこから「奴」がアリスのその腕を取り、曲げ、柔法の要領で地面に俯せに寝かせる。
さらには腕をがっちりつかみ、技までかけて抑え込む。
「強いな。だが、あんたが手に入れた力は俺だって手に入れてんだ。と、なれば後は大本のスペックの違いだろう?」
「ッッ!!!」
「せっ(グイッ)、ェアッッ!!」
「ガッは!!!」
「奴」が技をかけた腕を持ち上げ、アリスの全面をさらけ出してサッカーボールを蹴るかのように脚を動かした。
その蹴り一撃にアリスの体が地面スレスレを飛び、二、三回地面にこすり付けながら止まった。
「ふぅ、これで大方終わったかな?」
周囲を見渡す「奴」
そこに立ち上がろうとする者はいても、「奴」に向かってこれる者はいなかった。
一人
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