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世界をめぐる、銀白の翼
第三章 X《クロス》
激戦
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魔導八天を左下から右上に大きく振りぬく。



直後、背中を剥かせあう二人の間で、無数の斬撃場ぶつかり合い、甲高い音を鳴り響かせていった。


「ぬ・・・!!」

「ったぁ〜〜!!やっべぇなおい!!でも・・・」




ギャギリリリリリリリリ!!!・・・・・・




「いったな」



ギャッ、斬ッ!!!




「アグッ!!」

その剣撃の中から、凩に向かって斬撃が一つ飛び、彼の背中を両断した。





「アンデットの類か。凄まじいが、今一つ届かなかったな。惜しい!!!」

ドォン!!!


凩に向かってそう言葉をかける「奴」に、桜色の砲撃がぶち込まれ、それを片手で簡単に弾き飛ばす。

砲撃手は、なのは。
その隣にはティアナも立ち、二人そろって集束を始めた。


そして――――――




「「スターライト、ブレイカァァァァアアアアア!!!」」


ドッゴォウ!!!





「奴」に向けて、集束砲撃の頂点に立つ魔法が二つ、とんでもない大きさになって飛んできた。

無論、「奴」はそれに対して迎撃を試みる。



だが、なのはとティアナの狙いはこれよりも少し先にあった。



「レイジングハート!」

「クロスミラージュ!」

《《OK!!》》




そう二人がデバイスに働きかけた瞬間、二つの集束砲撃魔法はグバッ!!と枝分かれしていった。

それは本当に満天の星のようで、それが一斉に「奴」へと伸びる。



だが、それを見ても「奴」は不敵な笑みを隠さない。


「大したもんだ。でもな?そんな大質量、バラバラにして制御できるわけねぇだろうが!!」


そう、目測だがこれは一つの砲撃が五十ほどの数に分裂している。

そんな数を制御できたとしても、この質量ではどうしても不可能だ。



しかし、思い過ごしだろうか。


砲撃はすべて「奴」に向かって突っ込んできた。




「んなぁ!?」


砲撃を寸でのところで回避した「奴」だが、ぶつかり合った砲撃は一つになってまた「奴」へと向かってくる。
向かってくる間にも一つになった二つはちゃんと分裂している。

これほどのコントロール。
それを担っているのは、ほかの人物だった。



「私の力を使えば、砲撃の誘導は楽だよ!!」

「ありがとうございます!ティアナ、私たちは砲撃の大まかな照準を!!無理そうなのは観鈴さんがやってくれるから!!」

「はい!!」



誘導しているのは、ほかでもない純白の翼だった。
それを以って、「奴」へと一気に到達する砲撃達。




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