第三章 X《クロス》
襲来
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その黒球がメンバーを呑みこみ、空間を削り取るような音を起こして全員を地面に伏せさせた。
それと同時に固有結界が切れ、世界の毛色が戻る。
そこで生き残ったライダー数名によるライダーキックがいっせいに放たれてくる。
だが、それすらも「奴」は一人ひとりの足を掴み、後続のライダーに投げつけて衝突させたり、なぎ倒したりして一人残らずたたき落とした。
最後に、掴んでいたクウガを向かってくるランサー、アーチャーに向かってブン投げて飛ばす。
クウガはランサーに向かって地面と水平にすっ飛び、よけるわけにもいかないランサーはそれを受け止め、壁に叩きつけられてしまう。
アーチャーはそれを見ながらも止まることなく干将・莫邪を取り出し、円の動きで振るって「奴」へと攻撃を試みる。
が、その隙間を縫うように放たれた「奴」の拳がアーチャーの顔面を捉え、さらに背後に現れたディエンドを後ろ回し蹴りでなぎ倒し、波動砲でアーチャーを吹き飛ばした。
次々とメンバーを戦闘不能へと陥らせていく、「奴」
かつて、銀白の翼人もこのメンバーを相手取り、勝利を収めた経験がある。
しかしそれはあくまでも相手の裏をかき、非道を極め、勝つためなら何でもするという、おおよそまともとは言えない手段を用いたものだった。
それに対し、この男はどうか。
真っ向から立ち向かい、そして次々と連続で仕留めていくこの男。
やってることは悪役のそれにもかかわらず、勝ち方はかの男よりもはるかに正統派じみていた。
「俺は実を言うとこう言った真っ向からのガチが得意なんだよなぁ・・・・好きなのは静かに隠密なんだけどね!!」
まるであの男と逆。
暗殺を得意として、派手にやり合うのが好きな男
派手にやり合うのを得意として、隠密を好む男
実は「奴」というのは正統派だった。
しかし、「正統派」だからと言って、許されるかどうかは、また別の話。
to be continued
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