第三章 X《クロス》
決着
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ーソードと、金属製のロッド。
X字になって前を遮るそれに、セフィロスは見覚えがあった。
しかし、持ち主の気配はしない。
当然だ。彼らはすでに足元の流れの中にいる。
この空間に足場はあってないようなもの。
このように足止めされても、下や上、左右に回り込んで進めそうなものだ。
だが、セフィロスはどうしてもその前に進むことができなかった。
『これ・・・は・・・・!?』
『ようやくあなたを、星に害を及ぼさないように受け入れることができるようになったよ』
『クラウドにはメーワクかけちまったなぁ』
『だいじょうぶ。クラウドなら、何度も立ち上がるよ』
どこからか、声が聞こえる。
聞き覚えのある、その声。
一人は自分を最初に殺した男
もう一人は、自分が殺した女
姿はない。
ただ、声だけが聞こえてきた。
そして、邪魔をする二つのそれに目を見張るセフィロスの背後に、誰かが現れた。
ったくよー
せっかく静かにしてたのに、おまさんがこんなことするから起きちゃったじゃんよ
声ではなく、そんな思考が空間に響いた。
先ほどの二人とは全く違う声。
しかし、聞き覚えはある。
しかも声だけではなく、その男はセフィロスの背後にしっかりと立っていた。
響いたそれに反応し、セフィロスが振り返ろうとするがそれよりも早く後ろから頭を掴まれ、その顔を見ることができない。
《人の翼引っぺがしといてあっさり負けるとかやめてくんない?俺まであっちに連れ出されそうになっちまったじゃないのよ》
『貴様・・・・!!』
《イレギュラーな死、っつーか消滅だったからねぇ〜。早かった分の時間、ここで待ってんのよ。お前の方はもう終わりだけど》
『私は・・・・消えんぞ!!』
《ああ・・・命は消えないさ》
セフィロスの体に、足元から伸びてきたライフストリームの光が絡みつき、グン、グン!!と引きずりおろしていく。
みるみる下がっていくそれを見下ろして、あとから現れた男が立ったまま一言最後に言った。
《めぐるだけさ》
『・・・・・・・・・・・・・!!!』
その言葉が聞こえたのかどうかは分からない。
しかし、セフィロスは何かを叫びながらドンドン引き込まれていきそして・・・・・
ライフストリームに飲まれ、浄化、循環する命の一つへと還元されていった。
《終わらせるのは・・・やっぱ世界だったか》
男が、見上げる。
そこに何があるというわけで
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