暁 〜小説投稿サイト〜
世界をめぐる、銀白の翼
第三章 X《クロス》
決着
[2/6]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
結合、合体させていく。



その対処に、セフィロスは驚くこともなく淡々とクラウドを見る。



まるでありきたりの展開に、飽き飽きしたという顔をして





しかし、ありきたりというものは

正しいからこそ、幾度も幾度も取り扱われる事項なのだ。



「セフィロス。あんたにその翼は使えない」



目の前に巨大なエネルギーの塊が出来上がっていく。
この世界には、絶望などどこにでも転がっている。

いくらでもその力は集まる。



「「判断」はお前に必要ない・・・・与えられた使命をただ全うしろ」


ゴオオオオオオオ――――――――――



「だが・・・・たまには果てなき絶望に潰れ、這いつくばって眺める世界というのもいいものだろう?」



セフィロスはわかっていない。



確かに、この世に絶望はいくらでもある。
それは正しい。この世界は、悲しいことばかりだし、絶望するには十分すぎる要素で詰まっている。





しかし






この世界にあるのがそれだけしかないと言うならば、この世界はとうの昔に破滅している。



それを乗り越えてきたからこそ

数多くの絶望を踏み越えてきたからこそ





この世界は今もこうして、誰の手にも落ちることなく存在している。


この男はこの世界を手に入れることはできず

そして、この世界の護り手にもまた、勝つことはできない




その証拠に



「あんたにその輝きは似合わない・・・・・!!!」



翼の輝きすら、彼に順応していなかった。




セフィロスがため込んだ絶望の粒子をクラウドに向かって放つ。

が、クラウドが剣を振ってゆくとそれは綿毛に息を吹きかけたかのように軽く消えていってしまった。





「その程度か、絶望」





斬ッッッ!!!




そして、剣がセフィロスの体をすり抜けた。
セフィロスが驚愕するよりも、早く。


だがセフィロスも当然それをガードした。
しかし、セフィロスの長刀は魔晄と勇気で発光した剣の前にはもろくも砕け、そこから十の光が飛び出していってしまったのだ。


背中の翼までが切断され、それが無数の羽となって消えていく。





セフィロスの体は斬られたにもかかわらず、血は流れていなかった。

しかし、そのコートの下の服は避け、通過した部分は真っ赤に焼けただれ、今まさにさらに発光していっている。




「・・・・ここまでか」




ボロボロと塵芥のように崩れていく自分の手を見、セフィロス
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ