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世界をめぐる、銀白の翼
第三章 X《クロス》
裏目
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、純白




「体力を削った?うん、そうだね。でもね?今だったら――――――」






この少女は、世界最愛





「私の方が、あなたより強い。だってこれは、ここには・・・・ここに集まった人たちのあの子たちを想う愛情で満ちているんだから!!」




世界にはそういうモノが満ちている。





ゴォウ!!!




神々しいまでの純白の光を放ち、観鈴がブロッサムアンデットへと掌を向ける。

それに対し、ブロッサムアンデットが悲鳴にも似た咆哮を上げながら同じように腕を向けた。



森中の、すべての花びらがその腕に集束、圧縮されていく。
その大きさはすでに今までのモノとは一線を画するものだ。


あまりの数の圧縮に、今までは美しい桜色だったそれが、ドス黒くなってしまっているほどに。



「オオオオオオオオオオオオオおおアアアアアアアああああああああああ――――――喰らえェ、これで!!!」



ゴギュアァァァァアアアアアアアアアアア!!!!!



「衝撃波ごと、吹き飛んでいけェ!!!!」



ボッ、ギュゴォオオッッッ!!!



ブロッサムアンデットが砲撃を放ち、その反動で体が大きく仰け反った。
あまりにも強大な反動に、砲撃を撃った右腕が吹き飛んでしまい、肩から先がなくなった程だ。


だがブロッサムアンデットはそんなこと気にしていない。



これで、これで終わったのだ。
こいつが防ぐすべなどありはしない!!!



確かにそうだろう。



それが、感情を集束した翼人でなければ――――――!!!






ゴォッ、ギィィィイイイイイいいいいいいいン!!!!



高音速の音がする。

それは観鈴の腕からしていた。



衝撃波の渦。
力を受けるのではなく、流し、巻き上げるようなそんな形。



それを以って、彼女は砲撃のすべてを腕に吸収していっていた。



「な・・・ん・・・・」

「あなたの振るってきた力・・・・」


そして、その吸収されたエネルギーがキラキラと光りながら純白へと色を変えていく。

まるで邪なる意志から解き放たれ、浄化されていくかのように。


「そのまま・・・じゃないけど、きれいにして、返すよ!!!」


ブンッ、ドォッ!!!



観鈴がそのエネルギーの塊を投げ放ち、猛烈な勢いでブロッサムアンデットへと突っ込んでいった。

その威力は彼自身が一番知っている。

森と呼べるほどの大量に生やした桜の木。
その花びらすべてをエネルギーとし、砲撃にした。

邪神
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