第三章 X《クロス》
流星
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、一刀の表情はおとなしいものだった。
「来い」
「ウゴぁぁぁアアアアアアアああああああああ!!!!」
そう一言だけ言った一刀に、エレクトリックエェルアンデットが地面を踏み抜かんとする勢いで一気に接近していった。
二人の距離が一瞬で消滅し、寸前まで寄りあい・・・・
ブンッッ、ゴォッ!!
そして―――――ゴシャリ、と・・・何かがつぶれた音がした。
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スッ、ドンッッ!!!
「当たれってのに!!!」
「ハァ、ハァ・・・・・当たらないよ・・・・」
桜の森の中で、砲撃と衝撃波が入り乱れた戦いがなおも続いている。
すでに桜の八割は散ってしまっており、そして砲撃は一撃たりとも観鈴に命中してはいなかった。
しかし彼女の体力は確実に削られており、それこそまさにブロッサムアンデットのもくろみどおりに事は進んでいる。
だがまあ、だからと言ってブロッサムアンデットの気がすっきりしているかと言えばそうでもなく、やはり当たらないというのは適度にイラつくようだった。
その証拠に、砲撃の精度がだんだんと荒くなってきているし、観鈴も衝撃波を使わずとも動きだけで回避できることもあったくらいだ。
「ったく・・・よくもまあ逸らすな!!!」
「そっちの思い通りに・・・ね。思い通りになっているのに怒るっておかしいよ?」
「それはそれ、これはこれだよ。確かに思い通りに消耗させちゃいるが、当たらないんじゃイラつくわ。勝ってるけど思い通りにフィニッシュできない格ゲーみたいなもん?」
「にはは、納得」
そんなことを言いながら笑う観鈴だが、彼女の体力も結構底を尽きかけている。
そもそも彼女は戦闘向きではないのだ。
汗は全身を濡らしているし、呼吸も数回に一回は深呼吸になっていた。
「ま、いいか。ここらでそっちをつぶす準備は十分にできたからな!!!」
「?」
走りながらまるで踊っているかのように回転、手から砲撃を撃ちまくってくるブロッサムアンデットだが、それがピタリとやんだ。
観鈴も舞を舞うかのように華麗な動きで衝撃をは放って逸らし、弾いていたのだが相手の動きに合わせてそれを止める。
「私の砲撃、一体どのようにして撃っているかご理解いただけているかな?」
そう言って、ブロッサムアンデットが手のひらに桜の花びらを集めてエネルギーとし、球体へと変えて浮かせて
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