第三章 X《クロス》
海中
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その場から逃げ、回避しようとするクロコダイルアンデットだったが、またもや四肢――――だけではなく、尻尾の先端、胴までもをバリアで封じられ、さらには上顎と下顎もリングで閉じられてしまった。
回避不能
理樹のバリアの硬度はあまりにも強い。
自分も破壊できるとはいえ、それは牙を顎を使ってこその偉業。
とてもじゃないが動きをこう封じられた状態で、この刃を耐える硬度は自分にはない・・・・!!!
「つ・・・・よい・・・・」
その状態で、クロコダイルアンデットが口の隙間からそんな言葉を漏らした。
しかし、理樹は頭を横に振ってそれは違うと言う。
「そっちの方が強かったよ。最初から全部。だからこそ、あんたは僕に対して速攻でデスロールを決めるべきだったんだ。敗因はあんたさ。下手な自信をつけて、僕相手なら勝てると油断していた、あんたが敗因だ」
「おのれ・・・きさ・・・・」
「それに、翼人は「理解者」だよ?ぼくはもうあんたの力を理解していた。だから勝てた。それだけさ」
「貴様ぁぁアアアアアアアアアアアアアアああ!!!」
理樹が腕を振り下ろす。
すると、無数の刃すべてがクロコダイルアンデットに向かって突っ込んでいき、その体を切り刻もうと襲い掛かった。
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「・・・・・・これくらいかな」
そういって、掃射を終えた理樹がそれを止め、ゴホゴホと咳をして苦しそうに膝に手をついた。
この海中内、理樹は決して十分に酸素があった状態ではなかった。
翼人の力を用いてこのバリア内での空気をかろうじて生産、戦闘を行っていたに過ぎなかったのだ。まあ、それでもここで戦わなければほかの上級と合流されて面倒になるのだから仕方がないのだが。
そして、その酸素がそろそろ尽きてきた。
流石に翼人と言っても慣れていない「酸素を生産」というのは疲れるらしい。
無論まだまだ出し続けることはできたが、なるべく無駄な力は抑えたい。
それに目の前であれだけの刃が突き刺さったのだ。全身へのダメージに、クロコダイルアンデットは動けまい。
ザパァ、と理樹が海面から顔を出し、そこで呼吸をする。
やはりそれなりに苦しかったらしく大きく深呼吸する理樹。
だが
(終わったと・・・・思うなよ・・・・ォ!!!)
海中では、クロコダイルアンデットまだ動いていた。
最初の数撃は喰らったものの、それによって体を縛っ
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