第三章 X《クロス》
海中
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ゴポリ
「海中で私を相手にしようとは、思い上がったか?」
ゴポゴポゴポゴポ
「本来川にすむワニである私ならば、海の中なら対等に戦えると思ったか?」
ガボッ!!
「残念だがな、淡水だろうと海水だろうと、わたしには関係ないのだよ!!」
ゴゴッ!!
「うわっ!!」
ゴォン・・・・・!!!!!
海中
クロコダイルアンデットが猛烈な突進で海中を進み、理樹がそれを回避したために海中の岩に激突して粉々に砕いた。
が、だからと言ってそれでダメージを食らうこともなく、のそりと立ちあがって再び理樹へと突撃していった。
「ガァアアアアアア!!!」
「このッ!!」
ガキィ!!!
理樹は今、全身をバリアで包んで海中で戦っている。
クロコダイルアンデットの突進は海中でさらなる加速を見せていた。
直進のみの動きだが、その速度は弾丸のそれに近い。
それをかろうじて回避する理樹だが、掠った時の振動は確かに、理樹へとダメージを重く、鈍く、伝えていた。
「突っ込んで来い・・・・返り討ちだ!!」
「ぬお!?」
Uターンして再び突進してくるクロコダイルアンデットに、理樹がバリアでの刃を向けてカウンターを狙った。
あの速度で突っ込んで来れば、確実にまっふたつだ。
しかしガキィ!!という甲高い音が海中に響き、それが叶わなかったことを教えてくれていた。
「突進だけかと思ったか?甘いぞ翼人」
「くそ・・・・」
「貴様のバリアを破ったのは、この牙であるということを忘れたか!!!」
バクアァッ!!!
噛みついていた理樹の刃を、頭ごと振り上げて砕き折るクロコダイルアンデット。
その反動に理樹の両腕があげられてしまうが、そこで理樹の双眸がギラリとクロコダイルアンデットを睨み付けた。
「そっちこそ舐めてるんじゃない?」
「なに?」
「僕の刃が、これだけとでも思ったの!?」
そう叫び、理樹が拳をグッ、と握りしめた。
すると海中の、今まで何もなかったところに、無数の刃が現れてそのすべてがクロコダイルアンデットに向けられているではないか。
「!?」
「これくらいのモノを作り出すなんてのは、僕にとっては朝飯前さ」
その数は十や二十を軽く凌駕しており、まるで満天の星でも見ているかのように刃が周囲を覆っていた。
これだけの刃を受けてはさしものクロコダイルアンデットも・・・・・
「ぐぉお・・・!?」
「逃がさないよ。何のためにここまで接近したと思ってるのさ」
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