第三章 X《クロス》
戦闘
[1/7]
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
ドォウドォウドォウ!!
「当たれッ!!」
ゴ・・・・・・・スゥ、ドォン!!!
森林内
桜の花びら舞う中で、ブロッサムアンデットが観鈴に向かって砲撃をいくつも撃ち放っていた。
その砲撃一発は、聖人タイプ―――つまりは治癒に特化した観鈴であるならば一撃直撃したらそれだけでダウンをとれるという威力だ。
観鈴だって翼人である以上、ある程度の防御力を持っているにも関わらず、である。
実際観鈴はなのはのディバインバスターやWのトリガーエクスプロージョンを防ぐことはわけないぐらいの実力は持っている。
それを優に凌ぐ砲撃を放つブロッサムアンデット。
しかし、いまだにブロッサムアンデットは観鈴を仕留められてはいなかった。
「すごい砲撃・・・せっかくの桜がみんな散っちゃうね」
「む・・・・・」
荒れ狂う爆発による暴風でかき上げられる髪を手で押さえながら、見当違いの方向へと飛んで行った砲撃を見やって観鈴が呟いた。
当然なことながら、ブロッサムアンデットの放った砲撃はどれもが正確に観鈴を捉えていた。
何もなければ必ず相手に直撃していたし、直撃すれば先にも言ったように観鈴はそれだけでダウンだ。
しかし、ようは「当たったら」の話。
「衝撃波・・・・それをうまく扱って砲撃の軌道を滑らかに逸らしたか・・・・!!」
「すごいでしょ?観鈴ちんイエィ!」
ぶいっ、とピースする観鈴に、ハッ、とあきれたように息を漏らすブロッサムアンデット。
衝撃波、と聞いてもあまり大きな力には聞こえないかもしれない。
昨今のキャラクターたちの能力としては、もう新鮮味がないからかもしれない。
もはやそれは表現や描写においてのみ使われるようなそれだが、思えばこれほど厄介なものもないだろう。
よく聞く、ということはつまり、どんな攻撃においてもそれは存在し、すべてに共通する万能の道具なのだから。
この場合もそうである。
彼女は衝撃波の膜を作り、そっ、とブロッサムアンデットのはなる砲撃の先端に当てて砲撃の行く先をリード、変更させていたのだ。
「あなたの砲撃はすごいよ。でも、当たらないんだったら、怖くない」
そう言って衝撃波を小さな弾丸にし、さらに針のようにとがらせて回転、加速させて打ち出していく観鈴。
それはブロッサムアンデットの硬い樹皮に命中して抉り、その表皮の下からアンデット特有の緑色の血液を流しださせた。
が、五、六発受けたところでブロッサムアンデットが腕を振ってその弾丸を撃ち払い始めると、再び観鈴に向かって砲撃を放ち続ける。
それを誘導して回避する
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ