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風魔の小次郎 風魔血風録
95部分:第九話 夜叉の窮地その五
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切り刻まれるのを楽しみにするんだな」
「それではだ。霧風」
 陽炎はここで霧風に顔を向けてきた。
「俺の相手は御前だな」
「そうだな。では闘わせてもらう」
「闇鬼の傷のぶんは返させてもらう」
 言いながら右手に扇を、左手に木刀を出していた。
「夜叉は同志への怨みは何があっても返すのだからな」
「そうか。では」
「来い」 
 態度には余裕があるが目には殺意が篭っている。
「二度と起き上がれないようにしてやる」
「待て」
 しかしここでまた。もう一人戦場に姿を現わしたのだった。それは。

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