第三章 X《クロス》
開戦
[1/3]
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
「来るかねぇ?」
「来てもらわないと困る。そのためにあんなもん生やしたんだからな」
洞窟内
そこで五体のアンデットが立って話し合っていた。
最奥には石版があり、その少し前に少女たちが円形に並ぶ。
彼らが立っているのはさらにその少し前。
姿は見えないが、横穴には無数のアンデットがひしめいている。
「桜をやったのが昨日の晩。だったら来るのはそろそろだ」
そういってブロッサムアンデットがクイ、と顎を上に向ける。
そのさきには岩の天井があるだけだが、そのさらに先の地上には確かに桜の森がある。
「これで来ないならもう直接連れてくるしかないな」
「これでどーにかなんのか?」
「そもそもあのままじゃどうにもならなかったんだ。やるだけやってみようぜ」
「そうだねぇ・・・それに、来たみたいだぜ」
ゴ、ゴン・・・―――――――
洞窟の入り口に当たる場所。
岩で蓋をされたそこからそんな重い音を立てて、少しずつ崩れていき、外の光が差し込んできた。
それに反応してか、周囲の穴にいるアンデット達が近くまで出てきて、暗い穴の中でギラギラと眼光を灯してぎゃあぎゃあと騒ぎ出している。
そして、岩が崩れて全開された。
海から上る朝日が、まっすぐに洞窟の中を照らし出して入ってきた四人をシルエットにして黒く染め上げる。
「ようこそみなさん!!ですが、まねかねざる客というのは好みませんゆえに、とっとと名乗りを上げてくださいましぃ!」
ドーベルマンアンデットがパンパンと手を叩きながら、おどけた態度で前に出、丁寧な言葉づかいから乱暴なそれに変化してそう言う。
それに対して呆れたような溜息をだし、その四人が名乗りを上げた。
「直枝理樹」
「クラウド・ストライフ」
「神尾観鈴」
「北郷一刀。俺たちの大切な仲間を返してもらいに来た」
ギィン・・・・!!!
彼らが名乗りを上げた瞬間、アンデット達の背後でそんな音がして、石版が淡く光りだす。
しかし、そんなことは気にしないと言わんばかりに今度はクロコダイルアンデットが前に出て四人に言った。
「さて・・・・来てもらって悪いが、早々におかえりいただこう。それともここでやる気か?洞窟が崩れれば、彼女らも死ぬだろう?」
「・・・・さいですか」
「・・・・・は?」
ジャコン
「言ったことを忘れているようだな」
ガシャ、ガキンッ
「翼人に人質は効かない」
ブォン、ガシャコッ
「ここをぶっ放して
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ