第三章 X《クロス》
焦燥
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痴を吐いた。
どれだけ安定させようとあの輪を見てたり、少女にちょっかい出したりしたとしても、まったくもってきれいな円にならない。
これではいつまでたっても安定の見込みがない。
「本当に勘弁してほしいっての・・・・あの方たちを維持してくのもよ、そう長くできるものじゃないんですよね」
「ドーベル、お前はその口調いい加減・・・・いや、もういい」
「それよりもどうする。このままでは力を手に入れる以前の問題だぞ」
「・・・・・・まったく。どうしてそうお前らは自分から無理に変えようとするのか」
が、その言い合いを眺めていたブロッサムアンデットが、呆れたように溜息をついてそう一言いってきた。
「もし本人を弄って変わらないなら、周囲のものを変えればいい」
「周囲?」
「なんだ?景色でも変えるってか?」
その言葉にはてな、と首をかしげるドーベルマンアンデットにコックローチアンデット。
が、それに対してクロコダイルアンデットとエレクトリックエェルアンデットは気付いたようで、顎に手を当て一考していた。
「だがな・・・それは同時に危険だぞ?あっちは総力を挙げているだろうからな」
「安定から復活まではそうかからん。その間くらいの時間稼ぎに問題はないだろう?」
「そうだな・・・・最悪、復活したらその場で取り込んで殲滅させてしまってもいい」
くっくっくっく、と実にいい考えが浮かんだと笑う三体。
二体はわけがわからんと首をかしげるが、話を聞いてなるほど面白い、と同時に笑いながら拳を握った。
「EARTH」に、アンデット
両者とも進まぬ状況に焦り、そしてそこからの脱却を見つけたのはアンデットだった。
計画は実行される。
その夕方から夜にかけて
彼らのいる海辺の断崖絶壁の洞窟
その上に生い茂る森の木が、たった一晩ですべて桜に変わってしまっていた。
to be continued
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