第三章 X《クロス》
焦燥
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と一刀がそうぼやく。
彼等だって、連れて行ってやりたいのはやまやまだ。
しかし、それができるほど簡単な相手ではないし、簡単な現実ではない。
「最終的に全員をふるいにかける。そこで連れていけないと判断したら・・・しょうがないけど」
「置いていくしかないな」
「・・・ああ」
そういって、時計を見る一刀。
そろそろ訓練の交代時間だ。
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瞬風の管制室。
そこの前部にある巨大なモニターには同じく巨大な地図が映っていた。
さらには各座席についた個別モニターにも同じような地図が浮かび、そこに向かって数十人があらゆる単語を打ち込んで検索をかけている。
即ち石版、またはアンデットたちの潜伏していそうな場所をサーチしているのだ。
だがいまだに引っかかる様子がない。
無理もないだろう。
わかっている正確なアンデットは五体。
さらには以下のアンデット達まで含めると、その数はいまだに把握しきれていない。
そんななか、どのようなワードで検索すれば引っかかるというのだろうか。
「アンデットと戦ってきたBOARDのデータからいろいろと調べているのですが・・・・」
「くそ・・・・一体どこにいるんだ・・・」
部屋にいるのは数名のオペレーターだ。
この体制で昨日からずっとやっているにもかかわらず、結果は散々なのだから、クラウドのイラつきもわかるというものだ。
こうしている間にも、あっちの準備は進んでいるのかもしれない。
しかも、この考えも推測にすぎないのだから余計に焦燥感を煽ってくる。
「・・・・どこにいようと、必ず見つけ出してやる」
そう、かならず、叩き潰して見せる。
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「おいおい、全然安定しないぞ」
「とてもじゃないがあと二日で安定するようには見えないんだが?」
「うーるっせぇ。じゃあオメーやってみろォ」
・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・
・・・・・・
・・・
「出来たか?」
「十分理解した。こーりゃ駄目だ。あっちができたら今度はこっち、今度はあっち。キリがねぇやな」
石板の立つ洞窟の中で、ドーベルマンアンデットが他の四体のところに歩み寄って愚
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