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世界をめぐる、銀白の翼
第三章 X《クロス》
翌日
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だが、橘が見つけた洞窟の中に向かっても、そこにはすでに石版はなかったらしい。



「復活するにはあの場所でなくてもいいらしいな」

「石版はゲート・・・ってことですか」

「ああ。だからどこで復活してもおかしくない」

「ほかの時限世界等に逃げ込まれたらお手上げだな」

「あ、シグナムさん、ヴィータちゃん」

「おいこら。なんであたしだけ「ちゃん」なんだ」

「一緒にいいか?」

「どうぞどうぞ」

「おい、なんであたしにだけわざわざ椅子に台を乗っけるんだ」

「それで・・・」

「おい、なんであたしの頭を勝手に撫でてんだぁぁあぁぁあアアアアアアア!!!」



「ちっこいし」
「ちっこいからだろう」
「ちっこいからだウェイ」


「ウがぁぁぁアアアアアアアああああ!!!」





閑話休題





「で、次元世界に逃げるかもって?」

「ああ、そうなれば範囲は一気に広がってしまう。探し出すのは至難の業だぞ」

「あ・・・うーーーむ・・・」


シグナムの言葉に、剣崎が唸る。
確かに、石版があくまでゲートであるならば、どこであっても邪神は出てくる。

どの次元世界でも別にかまわないのだ。


だが、橘がそれを否定した。


「いや、それはないな。アンデットの中にも時を止めるような奴はいたが、次元を操るようなものはいなかった」

「つまり、あくまでもこの世界の中?」

「ああ」

「でもよ、もし今回復活した奴らの中にそういう力を持った奴がいたらどうするんだよ」

「そんなことを言ってはこの話し合い自体無駄だな」

「うぐ・・・」


ヴィータの言葉に、にべもなく返す橘。
ストレートな返しにヴィータが詰まってしまうと、剣崎が慰めるように何かを差し出してきた。


「ほらよ、ヴィータ。プリンだ。元気出せって」

「お、おう・・・って!プリンであたしを釣れると「じゃあいらない?」・・・・もらいます」






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「EARTH」本部の治療室


比較的無事だったこちらの設備で、ある者が治療を受けている。
なにぶん瞬風の治療室では荷が重い患者なのだ。


と、言っても死にはしないのだが。



「大丈夫でしょうか」

「この子はアンデットだから死にはしないわ。もう少しすれば治るわよ。大丈夫」



そこのベッドに倒れているのは、ブロッサムアンデットに勇敢にも立ち向かって負傷した凩であった。

傍らには長岡
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