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フリージング 新訳
第38話 NOVA form 3
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刀剣の数々と、そこに1人佇む黒いボロ切れを纏った人影があった。

「手荒な真似をしてすまない。ただ、君を助けるためだったということは、わかってほしい」

優しい声音で囁かれたエリザベスは、ほんの少し警戒心を解いた。

「誰だてめえ?」

金髪の男が、再び背後に武器を展開しながら威圧する。
それを真正面から受け止めているのは、恐らく男性。先ほどの声色からして、年齢もエリザベスとそう変わらないものである。

「なんと言えばいいんだろうなぁ……」

男性は、困ったような声を出しながら腰に携えてあった日本刀を引き抜き、気怠げに構えた。
そして探り探りの口調で答える。

「通りすがりの化け物……とかかな?」


**************


一方その頃、地下広場では剣戟が響き渡っていた。

イーストの神速に相応しいアクセルが唸り、カズト達を襲う。
目で追い切れる速度ではない。アクセルを使えるカズトやサテラは別だが、ガネッサは別だ。
鎖を展開して網を張っているが、そんなものはいともたやすく打ち抜かれてしまう。

次元が違うとはこのことだ。

だが戦う。

それがカズト達に残された道に他ならないからだ。

だが、カズトの頭の中では、おかしな声が響き続けていた。

今までの鬼の童女のような、戯けたものではない。
機械的な、命令のような声。
繰り返されるその言葉は、まるでノヴァへとかけるフリージングのような強制力があった。


パンドラを、殲滅せよ。
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