9部分:第一話 小次郎出陣その九
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ただと!?」
「そうさ。まんまと来やがったな」
シュート体勢に入ったまま言葉を続ける。
「これで・・・・・・ケリをつけてやるぜ!」
「くっ!」
「しまった!」
三人が気付いたその時にはもう遅かった。小次郎は三人がタックルを浴びせるよりも早くシュートを放っていた。それはゴールを狙ったものではなかった。
三人の顔を狙っていた。しかも正確に。まずは一人の頭を吹き飛ばす。
それが跳ね返りもう一人に、続いて最後の一人に。それを受けて三人は大きく後ろに吹き飛ばされた。
「ぐうう・・・・・・」
「攻撃仕掛ける時には注意しろよ」
小次郎は吹き飛ばされ地面に叩き付けられた三人に対して告げた。ボールはその間も動きキーパーのガードをかわしてゴールに入っていた。これでまず一点だった。
「守りが薄くなり易いからな」
また不敵な笑みを浮かべる。小次郎はゴールを決めると共に見事三人を倒したのだった。
それから試合は有利に進んだ。小次郎はもう一点入れた。それを見て誠士館側に焦燥の色が浮かんできた。
「おい、まずいぞ」
「このままじゃ」
観客席の方からそんな声があがる。それは武蔵と壬生も聞いていた。
「三人がやられただけじゃない」
「あいつか」
二人は小次郎を見ながら語っていた。彼等も既に小次郎のことは見抜いていたのだ。
「このままあいつを自由にしておくと試合に負ける」
「だが三人はもういない」
武蔵は小次郎を見据えながらそれを壬生に対して告げた。
「それで。どうするのだ壬生」
「案ずるな武蔵」
しかし壬生は武蔵のその問いに対してクールに笑うだけだった。
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