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遊戯王GX〜鉄砲水の四方山話〜
ターン71 鉄砲水と優しき闇
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ド・シャーク 攻1200→??? 守600(破壊)

「あのカード……そういうことか」
「メタモルポットのリバース効果発動。たがいに手札をすべて捨て、カードを5枚ドローする。せっかく姿が変わったんだ、仕切り直しと行こうじゃないか」

 ユベルに5枚ドローさせるのは危険だけど、あながち悪いことばかりでもない。というより、むしろ伏せモンスターに攻撃したのは結果的に大正解だったと言えるだろう。なにせ今はこちらのターン、ここで5枚も手札を増やせるのは純粋にありがたい。今の盤面だと正直ジリ貧だったので、ここで何らかの防御札を引ければ後々楽になる。

「カードを伏せて、ターンエンド」

 さあ、攻撃して来い。僕が今伏せたカードはグレイドル・スプリット。アンバー・マンモスがツーヘッドに攻撃してきたら、そのままこれで相打ちの返り討ちだ。
 だがまるで、そんな考えを読んでいると言わんばかりにユベルが冷笑する。読んでいる?いや、まさか。偶然だ、偶然。きっとユベルも何か、それなりのカードを引いただけだろう。

「ボクのターン。ふふ、ボクを本気で怒らせたお礼に見せてあげるよ。アンバー・マンモスとコバルト・イーグルの2体をリリースして、アドバンス召喚!これこそが僕自身……ユベル!」

 そこに現れたのは、もう1体のユベル。悪魔の翼に黒と灰色の体、女性的な顔立ちに不気味なオッドアイ、そして額に開いた第3の目。間違いない、目の前のユベルそのものだ。
 だけど目を疑ったのは、そこに示されたある数値だ。

 ユベル 攻0

「攻撃力0……?攻撃すれば、ダメージが通る状況だったのに……」
「おいおい、君がモンスターの攻撃力だけしか見ていないのはどうなんだい?あれだけ厭らしいカードを喜んで使う人間の言葉とも思えないな。魔法発動、ジェノサイド・ウォー!」

 ジェノサイド・ウォー。効果はまさに単純明快、このターンにバトルを行うモンスターを敵味方問わずすべて破壊するカードだ。でも、それをわざわざアドバンス召喚、それも自分自身を出してから発動した?確かにジェノサイド・ウォーにはメインフェイズ1にしか使用できない制約があるが、それにしたってこのターン使う意味がどこにある?

「何を……」
「愚問だね、もちろんこうするのさ。ボク自身でそのセットモンスターに攻撃、ナイトメア・ペイン!そしてボクは、自身の戦闘により発生するダメージを0にできる」

 セットされたままのグレイドル・イーグルにユベルが手を伸ばすと、その目が赤く光る。するとまるで操られているような動きでイーグルが自分から表側になり、ユベルめがけて突っ込んでいった。

「イーグル!?」

 ユベル 攻0→???(グレイドル・イーグル) 守500

 無理やり突撃を強制されたイーグルが、
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