ターン71 鉄砲水と優しき闇
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体を、と合図する。我に返ったクロノス先生が慌てて走り出し、いまだ倒れたままのヨハンを抱え上げて十代のところに戻っていった。
よくわかってるじゃん、ユベル。ただし消えるのは、僕じゃない。
清明 LP900 手札:0
モンスター:???(セット)
魔法・罠:なし
ユベル LP2900 手札:1
モンスター:宝玉獣 アメジスト・キャット(守)
宝玉獣 アンバー・マンモス(守)
宝玉獣 コバルト・イーグル(守)
???(セット)
魔法・罠:なし
「お前だ、ユベル。僕のターン、ドロー!」
僕のライフはわずか900……これは、アメジスト・キャットが効果を使ってダイレクトアタックすればたったの2回、何らかの方法で強化されれば一撃で吹き飛ぶ事も十分ありうる程度の数字でしかない。じゃあ真っ先にそれを……と言いたいところだが、そうなると厄介なのがあのアンバー・マンモス。あのカードがいる限り、僕からの攻撃は他の宝玉獣に届かない。
とでも、思っているんだろうか。だとすれば、随分と僕も舐められたものだ。
「墓地からトラップ、ブレイクスルー・スキルの効果発動。このカードを除外することで、このターンアンバー・マンモスの効果を無効にする。これで、他の宝玉獣にも攻撃が通る!行くよ、ツーヘッド・シャーク!」
ここで引いたのは、昔から僕が切り込み役として信頼している2つの口を持つ青い鮫。相手フィールドに守備力の低いモンスターが大勢いるなら、まさにこのカードの出番として相応しい。
ツーヘッド・シャーク 攻1200
「悪く思わないでよ……バトルだ、ツーヘッドでアメジスト・キャットに攻撃!」
ツーヘッド・シャーク 攻1200→宝玉獣 アメジスト・キャット 守600(破壊)
「宝玉化能力は使わない。アメジスト・キャットを墓地に送る」
「そして……」
ここで少し言いよどむ。2回攻撃が可能なツーヘッド・シャークは、まだもう1度だけ攻撃が許されている。この2回目の攻撃、どこを狙うべきだろうか。アンバー・マンモスはあの守備力を抜けないから論外として、コバルト・イーグルなら確実に戦闘破壊できる。でも、あの伏せモンスター……どうにも怪しい。返しのユベルのターンでツーヘッドがアンバー・マンモスに倒されて500ダメージを受けるのはほぼ確定している。だからライフを少しでも温存しておこうとイーグルは守備表示のままにしておいたけど、これは少し判断ミスだったかもしれない。
「ええい、ままよ!そのセットモンスターに攻撃!」
猛然と突っ込んでいった鮫の牙が、セットモンスターに深々と食い込み噛み千切る。岩石のかけらが大量に飛び散り、何に攻撃をしたのかようやく分かった。
ツーヘッ
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