ターン71 鉄砲水と優しき闇
[12/19]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
スを宝玉化させて魔法・罠ゾーンに置く」
先ほどの自爆特攻のせいで、すでにユベルの場には宝玉が2つ。さらに2つを追加することで、場には4つの宝玉が闇に包まれている。その4つがそれぞれの色の光を放つと、フィールドの全てが4色の光に包まれた。
「魔法カード、宝玉の氾濫を発動!ボクの場に存在する4種類の宝玉を墓地に送り、フィールドのカード全てを墓地に送る!」
『これは……しくじったな。すまない、マスター。少し離脱する』
「チャクチャルさんは悪くないよ。それより、そんな効果のカードが宝玉獣に……!」
いくらヨハンが除去カードを使わないからと言って、それは宝玉獣のサポートに除去カードが1枚も存在しない理由にはならない。そんなことも考えつけなかった自分の馬鹿さ加減に自己嫌悪を抱きながらとっさに上を見上げると、ジズキエルとチャクチャルさんと目が合った。無理だ、いくらレベル10を誇る大型モンスター2体でも、フィールド全てのカードを墓地に送る、なんて除去に耐えきれるわけがない。アドバンス・ダークの闇もろともフィールドが光に塗り潰されて上書きされ、再び周りが見えるようになった時には僕の場は空っぽに、そしてユベルの場には3体の宝玉獣がうずくまっていた。
「この効果で墓地に送った相手のカードの枚数まで、僕は墓地から宝玉獣を蘇生させることができる。君の場に存在したカードは3枚、よってこの3体を蘇生する」
宝玉獣 アメジスト・キャット 守400
宝玉獣 アンバー・マンモス 守1600
宝玉獣 コバルト・イーグル 守800
アドバンスド・ダークが存在しなくなったことで、3体の宝玉獣もまた解き放たれたはずだ……だが貪欲で無欲な壺のデメリットを意識してか守備表示での展開であり、彼らも闇の力から急に解放された影響か、自らの使い手であるヨハン同様気を失ったままで動き出す気配すら見られない。
「さらに魔法カード、浅すぎた墓穴を発動。互いに墓地からモンスターを1体ずつ選択し、裏側守備表示で特殊召喚する」
僕が蘇生召喚させるのは、グレイドル・イーグル。チャクチャルさんを呼び戻したいのは山々だけど、アドバンスド・ダークまで消えてしまった以上この地に地縛神は留まれない。ならステータスが単純に高いジズキエルや守備力3000のガメシエルもいいけれど、ここで選ぶべきカードはやはりコブラだろう。ユベルは何を蘇生させたのか……宝玉獣のどれかだろうと言いたいところだが、気になるのはあのパワー・ウォール……捨てられた6枚のカードの内容を、僕は知らない。
「ターンエンド。十代、しばらくそこで待っていてくれ。どうやら彼は、どうしてもここで死にたいらしいからね」
「やめろ、ユベル!清明も……!」
何か言いかけたのを手で制し、それよりもヨハンの
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2025 肥前のポチ