Past
全ての始まりは。
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すよ……!」
飾利が反応した。
黒子や涙子も隣で悔しそうな顔をしている。
「しょうがないよ、この世に存在する物質全てを操作出来るなんて本来なら出来ない事さ。それを可能にしてしまったのが俺。それから父さんは、俺を殺すための研究しかしなかった。多分、その時に火竜の両親も派遣されたんだろう。」
火竜は頷くだけで声は発しない。
「それから1年後、俺はあるきっかけで力が暴走した。それがあの研究所爆破事件、俺が死ぬ日だった。」
「お兄様、そのあるきっかけとはいったい…?」
俺は隣に黙って俺の話聞いている美琴を見てから、ゆっくりと話した。
「そのきっかけは最初から話すと、俺と美琴は母さんを通して知り合った幼馴染みなんだ。でも、その研究所爆破事件の日に美琴が研究所にいた。」
「え、私が?」
「そう。理由は簡単、俺を化け物扱いしなかったのは美琴と美琴の家族、そして母さんだけだった。父さんは、美琴と母さんを消すつもりだった、俺の目の前で。」
「え……。」
その場にいた全員が驚きの声をあげた。
「私…が…?」
「でも、実際には母さんが美琴を守った事で父さんの怒りに触れ母さんは殺され、美琴だけでもと思った時には俺は暴走し気づいた時には病院だった。この時に美琴の記憶を改竄した。」
「そのあと、父さんは行方不明で母さんは他界。研究所は爆破事件として片付けられ、俺は美鈴さんが匿ってくれて終わった。でも、その1年後……俺が11歳の時だ父さんは美琴に手を出した。俺を匿っている御坂家に俺を捨てさせるようするためにね。」
「でも、俺がすぐ側にいたから俺は力を使って戦った。それでも美琴や母さん達が危険な目にあうのは変わらない、俺が一緒にいる限り。だから、12歳の時に俺は御坂家から離れたんだ。」
「………悪かったな。」
火竜が俺に謝ってきた。
予想外なことが起きたため、俺を含むその場の全員が驚いていた。
「お前にも色々と事情があったみたいだからよ…悪かった。」
「大丈夫、実際火竜が言ったことは真実だからな。」
黒子や飾利達は予想外な俺の過去に戸惑っている様子で、操祈は黙って座っていて美琴は無反応だった。
「これが、御坂湊……城崎湊の過去だ。」
「お兄様……。」
「今まで隠しててごめん、話せば皆を危険に晒すと思ってた。あの男が、いつ襲ってくるかもう分からないんだ……。」
その時だった、美琴が無言で立ち上がり俺の前に立った。
次の瞬間、バチンと頬を叩かれた。
「え……?」
「……何でもっと早く話さないのよ……。」
俺は美琴の顔を見て、驚いた。
──何で……泣いてるんだ……?
美琴が泣く理由は何もないのに、なんで?
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