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とある世界の物質破壊≪ディストラクション≫
Past
火竜から語られる1日
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と。」

俺はまるで弓道でもするかのように、左手で空気で作った弓を持ち、右手で雷の矢を作り出した。

「城崎湊はもう死んだ、俺の名前は御坂湊だ。」

そう言った瞬間、矢を放った。

矢は真っ直ぐに火竜へ一直線に向かった。

俺の物質破壊で能力を使えない火竜にとっては、避けれない攻撃。

「や、やめろ……!」

「残念、やめるつもりなんてねぇーんだ。」

ヒュン!!

矢が当たった瞬間、火竜は落下していった。

「城崎湊……懐かしい名前だな。」

誰かに聞こえるわけでもなく、俺は1人呟いた。

そして、俺も美琴たちのいる場所に戻った。

「お兄ちゃん……。」

「ごめん、心配かけたね。」

「あの…お兄様……。」

「ちょっと待って、飾利聞こえる?」

俺は耳に付いている通信機に向かって話しかけた。

『聞こえてますよ。』

「飾利、こっちに来てくれる?」

『分かりました、今すぐ向かいますね。』

目の前で何をするんだろ…?と言いたげな、美琴と黒子、涙子に微笑みながら携帯を操作する。

そして、ある人物の名前をタップしメールを打つ。

「皆。」

「お兄ちゃん……?」

俺は間をおいてからゆっくりと口を開いた。

「話そうか、城崎湊の事も全てを。」
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