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とある世界の物質破壊≪ディストラクション≫
常盤台刈り3
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ぞ…人殺しがぁ…!』

「湊!」

『絶対…に…こっちに…来るな…!俺…は…大丈夫…だから。』

プツン

その言葉が最後に会話は途切れた。

「彼は…湊さんを殺すってずっと言ってました…」

「……どういう事よ…!」

「お姉様!」

私は耐えきれず、胸ぐらを掴もうとするが黒子に阻止された。

「6年前です……彼の両親が…ある事件で亡くなったんです…」

──6年前…?

私たちは無言で話を聞いていた。

「その事件は…彼の両親が働いていた研究所が爆破したんです…その研究所には湊さんのご両親もいたと…龍くんが…」

「ちょっと待って、湊の両親…私の親は生きてるわよ?」

「そうなんです…私も龍くんに言いました…御坂さんのご両親は生きてるから、湊さんがあの時の男の子では無いってでも、彼は絶対にあってるって…」

「どういう事ですの…?」

「彼が言ってたんです…自分の両親が死んだあの爆破事件には湊さんの両親もいて……同じく爆破に巻き込まれてると……。そして、その研究所での研究は…原石を研究して…ある人物を消す事でした…。その消す標的(ターゲット)の名前は湊……責任者はその標的(ターゲット)のお父さんだったって……」

「湊さんが……その爆破の原因かもしれないからって殺そうとしてる…てこと?」

佐天さんは確認のため聞いたが、女子生徒は頷くだけだった。

「……それに彼が誰かから聞いたって…湊さんは…実の親に化け物扱いされて、大切な人も…お父さんに殺されたから…研究所ごとを壊したと…」

「貴方…なにを言って…!!」

私は予想外すぎて、何も言えなかった。

──湊が…人を…殺した…?

「そうだ、アイツは御坂湊は人殺しだ。」

後ろから聞こえてきたのは、湊では無く……。

「復讐は終わったぜ。」

湊と戦っているはずの火竜(サラマンダー)・小林龍樹だった。
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