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機動戦士ガンダム・インフィニットG
第十二話「その力を絶て・前編」
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わるアムロを心配した。
「さぁね? マット先生たちを信じるしかないよ」
「でも……」
「先生たちだって、元は腕利きの軍人たちなんだぞ? ラウラが来たっていうことはきっと先生たちも僕らの身を案じて厳重な体制を敷いてくれているよ」
「だと……いいけど」
「まさか、大衆の前で人殺しなんてできるわけなんてないよ? できるだけ先生たちと一緒に行動するから。お前はそこまで心配すんなって?」
「で、でも……」
「明沙?」
アムロは、いくらなんでも過剰な心配だと言った。しかし、明沙にとって、今日転校してきたラウラから果てしない強大な力を感じたのだ。その力が、アムロの身に何かあったらと思うと、彼女は心配でいられなくなった。
「ごめん……でも、十分に気を付けてね?」
「ラウラだろ? 大丈夫だよ?」
「だと……いいけど」
そんな明沙とは対照的にアムロはやや呑気だった。
一方、一夏は今日転校してきたラウラについてマリーダと話し合っていた。
「マリーダさん、あのラウラっていうやつの事詳しく知っています?」
「知ってるも何も、ドイツの先鋭「黒兎」部隊といえば有名だ。我々MS側の強敵ともなりうる存在でもある。まぁ、キュベレイ部隊が誇るファンネル攻撃の前では敵じゃないがな?」
「その……部隊の隊長のラウラっていうのはいったい何者なんです?」
「私も、詳しいことはよく知らないのだが、噂では試験管ベビー……すなわち強化人間と同じ人種の者だろう」
「強化人間……!?」
「ドイツ……いや、EU側も自分たちのことは棚に上げてジオンの強化人間の技術を批判しているが、ああ見えて奴らも我々以上に研究を重ねているからな?」
「そうなんだ……けど、どうして俺のこと憎んでるんでしょうね?」
それが一番の謎だ。一体どうして彼女が一夏をこうも敵視しているのか?
「さぁな? まぁ、危険なようであれば私もそれなりに本国から応援をよこす。お前は安心して今日は休め?」
「はい……」
しかし、一夏は寝れなかった。どうも、ラウラのことが気がかりで仕方がない。
――寝れないな?
寝付けない彼は、ふと部屋を出て軽く歩き回ることにした。帰りに自販機で飲み物でも飲んでから眠ろうかと思っていたのだが……
「……?」
ふと、彼はとある気配を感じた。その気配は誰なのかは考えるまでもない。外から感じる。
――あいつか……?
近寄るなと言われているが、一夏は好奇心から寮を出た。幸いにも寮長の千冬は玄関の窓口にはいなかった。おそらく、共に外へ出たのだ。
「……やはりな?」
寮を出て、とある外の広場へと近づくとラウラの声が聞こえてくる。誰かに訴えているのか? その相手は言うまでもなく千冬だった。
此処からだと、ラウラが一体何を言っているのかはわからないが、唯一聞こえてくる台詞といえば
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