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機動戦士ガンダム・インフィニットG
第十二話「その力を絶て・前編」
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「教官はよせ」
――教官……?
あのラウラという少女、確か今……姉のことを「教官」て言ったな? 一夏は、そう目を細めた。そして、隣に立つマリーダの表情はますます険しくなる。
「フン……まだ此処にいたのか?」
「……」
一夏は黙ってラウラを睨んだ。そして、ラウラは一夏に向けて片手を掲げようとしたが……
「懲りてないようだな?」
その掲げた手をマリーダの片手が掴んだ。
「貴様……!」
ラウラは、平然と保つマリーダを睨みつける。しかし、所詮は子供の駄々事だと悟ったマリーダは、呆れた目で彼女を見る。
「それはこちらの台詞だ。返り討ちにされたのにも懲りずに、こんな物まで送りおって」
と、マリーダはポケットからアムロが持っていたのと同じ「果たし状」を持っていた。
「あ、それ俺も……」
そういうと、ジュドーも机の中からその果たし状を手にした。同じくカミーユも。
しかし、それぞれ内容が異なっており、カミーユのだけは何やら脅迫状めいたものになっていた。なにやらガンダムタイプのMSのパイロットらにこうした手紙が届いていたのだ。
「お前か! こんなもの送って悪戯したのは?」
カミーユはそう叫んで席から立った。
「と、いうことは……お前たちがガンダムタイプのMSパイロットで間違いないのだな?」
と、ラウラはそう問う。もちろん、果たし状が届いた人物は皆ガンダムタイプを所有する生徒たちであった。
「それがどうした!」
と、ジュドー。
すると、ラウラはビシッと彼らに指を向けてこう宣言したのだ。
「これより、私はお前たちガンダムのパイロット共に決闘を申し込む! 単体で来ようが、複数で来ようが構わんぞ?」
「はぁ? 何言ってんだよ!」
「兎に角も、これだけは言ったぞ? これに恐れて逃げるのも構わん。参加は個人の自由にするがいい!」
そう、言いたいことを言ってラウラは与えられた席へと座った。四六時中は、MS側の学徒らから警戒な視線を向けられるが、彼女は平然としていた。

「ったく! いったい何なんだよ? あのラウラってのは!?」
休憩時間にて、MS勢は集ってあの転校生のことで話していた。
「奴は、ドイツの先鋭IS部隊「黒兎」の隊長を務めているラウラ・ボーデヴィッヒっていうチビで、しかもドイツの代表候補生だ。下手すると倍返しにあうぜ?」
と、該。彼の情報によれば、セシリアや凰といった代表候補生よりも圧倒的に戦闘能力が上だという。当然だ。何せ、相手は軍の、それも先鋭部隊の隊長ときた。それなら候補生ではなくもはや国家代表になっても過言ではないだろう。まぁ、相手は軍人ゆえにいろいろと難しいのかもしれない。
「けど、どうするんだ? そんなヤバいのが俺たちに喧嘩売ってきてんだぜ?」
「フェアじゃないのか嫌いだが……袋にするしかないだろ?
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