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鉄血のベーオヴォルフズ
第02話 集いし刃
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先に装着されたブレードの威力を上げた蹴り落としを墜落させる。

――やらせるか―――

それを太刀を斜めに構え、滑り落とすことで避ける。

『なにっ!?』
「まったく、面倒だな‥‥お前もっ」

そして回し蹴り、体勢を崩し膝をついた状態の敵顔面にクリーンヒット―――太刀の使い方を新たに学んだがゆえに可能となった芸当だ。


『貰ったぞっ!』

吹き飛ぶ青と黒のガンダム、追撃を仕掛けようとしたところへ入れ替わりに紅のガンダムが大剣を振りかぶり接近する。

「―――ちっ!」

舌打ち、バルバトスルプスを飛び退かせる。この大剣は大鎌への変形機構を有している為、大剣と思って回避したり防御したりすると大鎌へと変形した際にその餌食となる。

回避すれば間合いを読み違え、防御すれば大鎌の切っ先がコックピットを抉る。ゆえに必然とその回避行動は大げさとなってしまう。
阿頼耶識で精密な動きをする人間ほどこの罠には掛かりやすいからだ。

―――案の定、変形した大鎌が一瞬前までバルバトスルプスが居た場所を薙ぐ。


『厄介な餓鬼だな、全く。』
『叔父様、別動隊もやられたようです―――ここは撤退を。』

『いんや、此奴は此処で叩いておく。必ず後顧の憂いになる。』


瓦礫の中から立ち上がる青と黒のガンダムが紅のガンダムの横に並び立つ―――厄介なガンダムが二体。

「まずいな……」

一体でも厄介なのに、それが二体―――同時に動いた。
紅のガンダムがその腕に内蔵された速射砲を連射する、青と黒のガンダムが腰から両腕にハンドガンを抜き弐丁連射してくる。

「くっ」

ソードメイスを盾にカメラなどの非装甲部位への攻撃を防ぐ、このままではじり貧だ。

下手に近づかず此方の装甲を削る気だ。ナノラミネートアーマーでは砲撃は有効打となりにくいが所詮は塗装被膜に変わらない。
マシンガンの連射を絶え間なく受ければナノラミネート塗装膜が剥げて通常の装甲と変わらなくなる。


「くそっ!」

毒づくミカヅキ……流れを変えなくてはならない、何か…何かきっかけは無いか。
打開方法を模索する―――その時だった。


『頭上にリアクター反応ッ!?』

次の瞬間、頭上から砲撃。
それは敵対する二体のガンダムを狙ったもの―――飛び退き、回避行動へと移る二体。

「一体なにが……」

頭上を見上げるバルバトスルプスのメインカメラが大気圏を突破し降下してくる物体を捉えた。

「あれは……」

地球で見たことがある。MSを覆うほどの巨大シールドだ。そして、そのシールドから飛び降りる一機の影。
仮面の守護という意味を持つ戦乙女の名を冠する紅のMS―――グリムゲルデだった。




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