第二章
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「それに性格までよくて」
「僕の性格が」
「そうだったしね」
「そう言う僕もですよ」
僕はまた先輩に言った。
「先輩とても優しくて」
「性格いいっていうのね」
「はい、ですから」
もっとも僕は最初から先輩の性格を知っていた、そのうえで好きになったのだ。
「本当に夢みたいです」
「だからこうしたこともね」
「あるんですね」
「そうよ、現実だから」
それならとも僕に言ってきた。
「今日も楽しみましょう」
「今日もですね」
「ええ、今日だけじゃなくて」
何しろ学校でもよく一緒にいるしだ。
「明日もだけれど」
「今日もですね」
「楽しみましょう」
「それじゃあ」
僕は先輩のその言葉に頷いた、そしてだった。
この日僕達は二人で遊園地の色々な場所を巡って色々なものを食べて飲んで楽しんだ。そうして夕方に遊園地を出たけれど。
駅に着いた頃にはもう夜で僕は駅前の噴水のところで先輩に言った。
「あっという間に日が暮れましたね」
「ええ、夕方に出たのにね」
その時も結構暗かったけれどだ。
「もう夜になったわね」
「はい、ただ」
ここでだ、僕は噴水を下から照らす赤や青の光を見てだった。
そこに照らされている周りを見て先輩に話した。
「まだ蝶々がいますね」
「あっ、そうね」
夜と言ってもいいのに蛾じゃなくてだ。赤や青、白、緑、黄に紫の蝶達が舞っていてだった。
アゲハ達もいた、僕はその中にカラスアゲハも見ながら先輩に話した。
「夜とお昼を間違えたんでしょうか」
「そうかも知れないわね」
先輩もその蝶達を見ながら僕に笑顔で応えた。
「不思議な光景ね」
「そうですよね」
「夜に蝶なんて。それに」
さらにだった、そこにだった。
公園の周りに咲いている花の花びら達が舞ってきた、赤や白、ピンクの花びら達がだ。
花吹雪となって舞ってきた、その花達が蝶達や噴水だけでなく先輩まで包み込んでだった。
この上なく幻想的な景色になった、その景色の中でだ。
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