第四百二十八話
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第四百二十八話 蘇も
亜美は蘇を作りにかかった、この時も魔法を使って言った。
「これでや」
「すぐにですね」
「出来ますね」
「普通に作るよりもな」
さらにというのだ。
「速く楽に出来るわ」
「まさに錬金術ですね」
「それで作るものですね」
「そやで」
こう笑顔で言うのだった、セレニティとアルテミスに。
「普通に作ったら結構時間かかるけどな」
「連斬術ならすぐですね」
「こうして早く作ることが出来て」
「しかも確実ですね」
「確実に出来ますね」
「これが普通に作ったらな」
錬金術を使わずにというのだ。
「こんな風には出来へんわ」
「チーズですよね」
セレニティは亜美が今作っているその蘇について問うた。
「要するに」
「蘇はな」
「そのチーズを作ることがですね」
「そう簡単に出来るもんやないんや」
普通に料理をすればというのだ。
「とてもな」
「そういうものですね」
「さっき作った醍醐もやけどな」
「お料理ならですか」
「ほんまはお料理で作るもんや」
亜美はこのことはしっかりと言った。
「そやけど今は錬金術で作ってるっちゅうこっちゃ」
「それもまたよしということですね」
今度はアルテミスが言ってきた。
「つまりは」
「邪道かも知れんけどな」
「お料理から考えますと」
「それでも作ったみてるんや」
「あえてですね」
「そや、それで作ってみてるけれどな」
今も錬金術で作っている、蘇は牛乳から次第に別のもの即ち蘇になろうとしている。
「普通にお料理で作ったら洒落ならんっていうし」
「こうしてですね」
「作っていっていますね」
「そや、蘇の次はな」
醍醐を作った、そして今は蘇だった。
「酪や」
「わかりました、ではです」
「そちらも頑張りましょう」
「そうするわ」
こう言って蘇をさらに作っていく、そしてその出来上がっていく様子を使い魔達と一緒に見て楽しんでもいた。
第四百二十八話 完
2017・3・9
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