暁 〜小説投稿サイト〜
ソードアート・オンライン 〜槍剣使いの能力共有〜《修正版》
SAO編ーアインクラッドー
04.龍使いと橙
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なしだとドア越しの声は」

「ノックなしでも聞き耳スキルが高ければ別だ。そんなのあげてるやつなかなかいないけどな」

「なんで立ち聞きなんか」

 ───もしかしたら奴らの狙いは……


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 二〇二四年二月二十四日 第四十七層・フローリア

「うわぁ、夢の国見たい」

 第四十七層は、花で囲まれたとても雰囲気のいい層でプレイヤーたちからの人気も高いらしい。

「この層はフラワーガーデンと呼ばれていてフロア全体に花が咲いてるんだ」

 はしゃぐ子供のようにシリカは花を見る。

「……シリカ」

「お待たせしました」

「どうした、顔赤いぞ?」

 シリカは照れ隠しのように髪を直す。

「いえ、なんでもありません」

「それじゃあ、行くよ」

「はい」


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「これは」

 シリカへと青色の立方体の結晶、転移結晶を渡す。

「もし、予想外のことが起きて俺が離脱しろって言ったら、必ずどの街でもいいから飛ぶんだ」

「でも……」

「約束してくれ」

 真剣な表情に押されたのかシリカも了承する。

「わかりました」

 シリカは少し、不安そうな顔で転移結晶を受け取る。

「じゃあ、行こう。この道をまっすぐ行けば思い出の丘だ」

 少しの沈黙の中、シリカが口を開く。

「シュウさん」

「きゃあぁぁ!!」

 急にシリカ叫び声がしたと思うとシリカが花のモンスターの二本のツルに足を取られている。

「落ちつけ、シリカ。そいつすごく弱いよ」

 シリカは宙逆さずりにされており、スカートの裾を左手で押さえながら右手の短剣(ダガー)を振り回す。

「シュウさん、助けて!! 見ないで!! 助けて!! 見ないで!!」

「それは無理だ」

「この、いい加減にしろ!」

 シリカは裾を押さえていた左手で一本のツルを掴み、右のダガーで切り裂く、続けてもう一本、そして本体にソードスキルを放ち、倒す。

「見ました」

 すごく恥ずかしがっているシリカ。

「見てない」


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「ここが思い出の丘だ」

 シリカは、思い出の丘の石碑まで走る。
 石碑から白い小さな花が出現する。

「手にとってご覧」

 その花を手に取る。

【アイテム名:プネウマの花】

「これでピナが生き返るんですね」

「あぁ」

「よかった」

 シリカは花を持ちながら安堵の表情を浮かべる。

「でも、この辺は強いモンスターが多いから街に戻ってから生き返らせ
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