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勇者番長ダイバンチョウ
第18話 デスマッチ!掟破りの必殺破り!?
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ではない。
 そして、そんな事をする輩は大方予想がついていたりする。

(まぁたゴクアク組の奴らか。ま、誰が来ようが今の俺にゃ相手じゃねぇがな)

 自信有り気に番は笑みを浮かべる。その理由は前回の戦いにあった。
 木刀ブレードに代わる新たな必殺技、その名も【番超拳】を習得したからだ。この番超拳がある限りどんな宇宙人が来たところで敵ではない。
 その自信が番の笑みへと繋がっていたのだ。

「何にやけてるの? 気色悪いよ、番」
「るせぇ! にやけたって良いじゃねぇか」
「番は良くても私はやなの!」
「へぃへぃ、もうにやけませんよ・・・ったく」

 新必殺技を編み出したとしても相変わらず美智には頭が上がらない様子の番であった。

「轟番、ちょっと良いか?」
「ん?」

 そんな二人の元へ全く別の人が訪れて来た。その声の主に番は勿論美智もまた視線を送る。

「あれ、峰君。どうしたの?」
「なんだよ。今朝はまた校門で俺の事を止めやがって」
「当たり前だ! お前、また学生証を忘れたそうだな。しかも、最近学校の外で喧嘩を繰り返しているそうじゃないか! いい加減にそう言った横暴な振る舞いは謹みたまえ!」
「るせぇなぁ。不良が喧嘩しなくてどうすんだよ?」

 峰守の口うるさい説教に番はほとほと参ってしまっていた。彼の説教は実に耳が痛い。それもつい最近になってからだ。

「良いか轟番! 今後この学校の名を汚す行為をすれば風紀委員である僕が黙っていない。肝に銘じておくんだ」
「はいはい、気を付けますよ。風紀委員さんよ」

 口うるさい峰の言い分に番は適当に受け答える。その仕草に苛立ちを感じつつも言いたい事は言えたのかすごすごとその場を後にして去って行く。
 ようやく五月蠅い輩がいなくなったのか肩の荷が下りたかのように深いため息を二人は吐いた。

「何か、最近になって峰君変わったね。前はあんなに五月蠅くなかったのにね」
「何か変な物でも食ったんじゃねぇのか?」
「まさかぁ、番じゃあるまいし」
「何で俺が出てくんだよ?」

 ネズミや野草を常食している辺りそう言われても致し方ない気がする。

「まぁ、確かに最近のあいつは変だな。前はあんなに口うるさくなかったってのに・・・どうしちまったんだ? あいつ」

 疑問には感じるだろうが、考えてても仕方のない事。どうせいずれは答えが出るのだろうし、その時に知れば良いだろう。そう番は思った。




      ***





 辺りはすっかり秋模様となり、正午を過ぎた辺りのこの時刻はとても過ごし易い季節となった。街を行く人達の中には既に薄着の上に一枚上着を羽織っている人の姿もちらほら見受けられる。正に平和な日常と言えた。そんな日常の
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