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勇者番長ダイバンチョウ
第18話 デスマッチ!掟破りの必殺破り!?
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して、その中心に囚われているダイバンチョウの姿を。

【あの動き、三人の動きがコンマ数秒の乱れもない、一心同体になればこそ成し得る技、正に神業と言えよう】

 目の前で発生された巨大な宇宙竜巻を前にゴウバンチョウは驚きと称賛の声を上げていた。
 だが、助けに行こうと言う意思は微塵にも感じられない。

【何見てるんですか? このままじゃ番さんが死んじゃいますよ!】
【何を言っている。私はこの喧嘩をただ見守っているだけだ。結果がどうなろうとそれは喧嘩の結果に過ぎない。それに言ったであろう。私はこの喧嘩に一切手は出さないと】
【ですけど、このままじゃ番さんが―――】
【此処で死ぬのであれば所詮その程度の事。それよりもだ、お前は奴を助けたいのであれば、何故立ち向かわない?】

 ゴウバンチョウの言葉に、レスキューは力なく項垂れる。分かっているのだ。
 あの技は三兄弟が血の滲む努力の末に完成させた必殺技。故に破り方など存在しない。
 ましてや、兄弟のはみ出し者に過ぎない自分ではあの完成されきった技を破る事などまず出来ない・・・と。

【無理です・・・僕には、あの技を破るなんて・・・出来ない】
【挑みもせずに決めつけるのか? お前の仲間はあぁも挑み続けているぞ】
【え?】
【お前には見えないのか? お前の仲間たちが、必死になって奴を助けようと挑んでいる姿が】

 ゴウバンチョウの言葉に誘われるかのように、レスキューの視線が宇宙竜巻の方へと向く。
 其処には、3対3の戦いなど最早関係ないかの如く、レッドが、ドリルが、そしてクレナイバンチョウらが、巨大な宇宙竜巻に戦いを挑んでいる姿が映し出されていた。

【番、簡単にくたばるんじゃないよ!】
【待ってろぉ番! 今こげん竜巻ん中から出しちゃるけぇのぉ!】
【竜巻相手に喧嘩だぜぇ。俺のドリルが唸りをあげらぁ!】

 巨大な宇宙竜巻を前に、三人が無謀な戦いを挑んでいる。だが、巨大な宇宙竜巻の前では、三人の力など無意味にも等しかった。
 だとしても、三人は決して諦めない。何度吹き飛ばされても、何度も何度も挑み続けている。

【皆・・・】
【分かるだろう。奴らは無謀だと知りつつも挑み続けている。それは、お前がバトル三郎を倒したのと同じ心意気を持っているからだ。彼らも同じ番長だからだ】
【番長・・・・・・そうだ、例え勝てない相手だったとしても、僕は諦めない! 最後の最後まで戦い抜いてやる!】

 意を決し、レスキューもそれに加わって行った。
 だが、レスキューがそれに加わったところで、どうにかなる状況では決してない。
 そうこうしている間にも宇宙竜巻はどんどん速度を増し、中に居るダイバンチョウの体が少しずつだが歪み始めていた。
 このままでは後数分も経たずにバラ
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