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虚弱ゲーマーと似非弁護士の物語 −求めたのは力では無く−
Act5 憤怒の進軍
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その話をしていないどころかメールでも書いていないからです。
 では士郎は何所で知ったのかと視線を向けると――――。

 「頼んだわけじゃないんだが、俺のメアドを教えておいたALOのケットシー領(あっち)にいる1人が、大きな動きがあった場合、メールで知らせてくれるんだ。だから今回の件もそれで知った」
 「そう言う事ね・・・」

 燈はその説明で納得しました。
 既にケットシー領のケットシープレイヤー(領民)達の8割弱は、士郎ことネームレスのファンなのです。さらにその一割ほどは完全に躾けが行き届いている忠犬並みに忠誠を誓っている程です(決して士郎が意図した事では無い)
 そんな彼らの内、誰か一人くらいただネームレスの役に立ちたくて、進んで連絡役を買って出る事位おかしくはありません。
 燈が取りあえず納得したところで話が進みます。

 「君たちがグランドクエスト攻略にあたり、衛宮君も同席させて欲しいのだよ」
 「「・・・・・・・・・」」

 2人は顔を見合わせます。

 「今日呼び出したのは、その件で衛宮士郎(コイツ)に参列してもらうために直談判しようとしてたので、私達にとっては渡りに船ですけど・・・・・・」
 「先ほどの衛宮さんに依頼した、ある調査とやらと関係があるんですか?」
 「うん。ただ侮辱する訳じゃないんだが、この話は未だ女子大生くらいの君たちに聞かせられるほど軽いモノでは無いのだが・・・・・・・・・覚悟はあるかネ?」
 「・・・・・・いきなり覚悟を問われて即断は出来ません。ですけど、それはALOのグランドクエスト攻略に大きく関わっているんですよね?」

 涼風の問いに首を縦に振る事で答えるファブリス。
 その反応に先程とは違う意味で燈と涼風は顔を見合わせます。
 そして――――。

 「私達はALO(あちら)で領主を務める身」
 「見て見ぬふりをする事は出来ません。ですから如何か教えてください」
 「ふむ。最近の子供は中々どうして肝が据わっている。よろしい、では教えよう―――」

 そうして包み隠さず話すこと十数分、聞かされた2人は様々な感情が混ざった何とも言えぬ顔をしていました。

 「フフ、平穏な世界で生きてきた特有の反応をしている様だネ。まあ、当然と言えば当然だがネ」
 「ファブリスさん」
 「おや、これは不謹慎だったな。失敬――――それで如何かね?」

 2人は未だ沈黙していたが、涼風の方から口を開きます。

 「今の話は全部本当なんですか?」
 「証拠は何一つとして出てこなかった。だがSAOサーバーを未だに維持しているのはレクト・プログレスであり、その主任が、ある研究成果を高額で買い取っても欲しいと頼んできている米国のある組織と秘密裏に繋がりがある疑惑が極めて
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