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虚弱ゲーマーと似非弁護士の物語 −求めたのは力では無く−
Act5 憤怒の進軍
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のハイエナに横取りされるなど、火を見るよりも明らかだからです。
今度こそ2人の近づこうと足を進めようとする有象無象共でしたが、2人の内の1人である小柄な方に声を掛ける男がいつの間にかに現れたのです。
「こんな処で何してる?」
「ん?士郎じゃん!つか、アンタこそどうして此処にいるのよ?待ち合わせ場所に女よりも早く待つなんて常識でしょ!」
「人をいきなり呼び出して置いて、何て言い草だ」
燈が突然現れた士郎と呼んだ男性と話している時、涼風は今までにない衝撃を受けています。
自分が今まで付きあってきた元カレや、自分を色目で見て来る有象無象とは違い、自分の中の何かをぴったりと埋めてくれる程の衝撃具合です。
「おい、燈。その人は・・・?」
「ん?あー、そっか、コイツが今日の目的の男――――」
「自己紹介くらい自分でする。衛宮士郎と言います。話から察するに、燈のご友人の菊村さんですね。今日はよろしくお願いします」
「あっ、は、はい」
「私との接し方に違いあり過ぎでしょ!」
「丁寧に扱えと?それを以前したら、気持悪いと言ってきたのは何所の誰だ?」
互いに気の置けない間柄な為、遠慮なく言い合う2人。
その光景を遠巻きで見ていた有象無象共は、連れがいた事に大半は悔しそうにしながらも諦めて行きます。
ですが、いつの世も自己中とは多かれ少なかれ存在するもの。
自分が目を付けた
女
(
獲物
)
を横取りされたくないと驕った男が1人、3人に近づいて行きます。
その無遠慮な態度と視線に直にどんな人間性であるか見抜いた士郎がけん制しようと、殺気を送りながら睨み付けようとした時、燈が言い放ちます。
「女に声を掛ける前に、自分の顔と相談しろ!この不細工がッ!!」
「!?」
「「・・・・・・・・・・・・」」
燈の言葉に、驕った男は面食らって思わず後ずさりします。
決して不細工と言う訳では無い驕った男――――その辺に居そうなチャラ男ですが、勢いに押されるというのは、まま、あることです。
それを何とも言えない顔で見ている士郎と涼風は、それぞれ別々に燈のこの様な面を既に知っていたのと相手にも非が有るので口出ししませんが、出来れば他人の振りをしたい空気です。
しかし周りの反応に構わず燈は畳掛けます。
「私は面食いなんだ!彼氏は欲しいが妥協する気なんて無いんだよ、この三下風情がッッ!!」
「!!?」
その後も燈の罵言雑言は止まず、男の瞳から生気がどんどん失われて行くのが分かります。
このままではキリが無いので、士郎が燈を引きずっていく形でその場を去りました。
チャラ男の姿が見えるまで燈はずっと吠え続けていました。
−Interlude−
士郎
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