SIDE:A
第十二話
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たいから支えてくれる?」
「は、はい……!」
「はい。よりかかってもいいですよ」
左右からヒナタとハナビに体を支えてもらいながら姿勢を崩すようにしてその場に座り込む。胡坐をかいて一息つくと、こちらにやってきたクーちゃんに頭をぺしっと叩かれた。
「こりゃ主! なんなんじゃあのざまは。仮にも妾の主ならもうちょい粘ってみせい」
「いや、面目ない。もうちょいいけるかなって思ってたけど、全然当たんないわ。ヒアシさん強すぎ」
ばつの悪い顔でぽりぽりと頭をかく。本当に驕ってたわ。ちと格好つかないな。
俺の言葉に母さんが呆れたような視線を向けてきた。
「そりゃそうよ。相手は日向家当主なのよ? 下忍にもなってないんだから、そう簡単に勝てるわけないじゃないの」
うっ、ごもっともです。
マイマザーに指摘されて軽く落ち込んでいると、なにやら真剣な顔をしたヒアシさんが俺を見ていることに気がついた。
「ハルトくん。先ほど体の一部からチャクラを放出していたね。あれはミナトから教わったのかい?」
ヒアシさんが聞いてきたのは先の組み手で見せた、チャクラをジョット機のように噴出させることで推進力を生む技のことだった。あれは、修行中に思いついたアイディアだ。実現させるには体の各部位に意識的にチャクラを放出できないといけないから緻密なチャクラコントロールが必要になるけれど。まあ実践レベルまで錬度を上げるのに苦労したけど、チャクラコントロールの修行の一環として考えれば有意義な時間を過ごせたから苦ではなかったかな。
なんで、うちの父さんは関係ありません。
「いえ、アレは独学で覚えたものです。もちろんチャクラコントロールのアドバイスとかは貰いましたけどね」
「なんと、あれを独学でか……!」
くわっと目を見開いて驚愕を露にするヒアシさん。え、そんなに驚くことなんですか?
ヒナタとハナビ姉妹も同じ疑問だったのだろう。仲良く首を傾げていた。
不思議そうな顔をする俺たちにヒアシさんが説明してくれる。
「……いいかいハルトくん。それと、ヒナタとハナビもよく聞きなさい。チャクラ穴から放出されるチャクラをコントロールするのは大変難しい。卓越した技術を持つ忍でも体の一部や手足からしか放出できないのがほとんどだ」
「え? でもお父様や叔父様は……」
ハナビの疑問に頷き返すヒアシさん。
「うむ。まあ私やヒザシ――弟だけではないが。日向家には代々伝わる修行法で幼少の頃から緻密なチャクラコントロールの修行を積む。これは意識的に使用できるチャクラ穴を増やすためだ。これを極めれば全身のチャクラ
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