SIDE:A
第十二話
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を噴出させて効率的に運用していきたい。
チャクラが物凄い勢いで放出され推進力を発生させる。突然加速した俺に一瞬、眉を跳ね上げたヒアシさんだが、流石は日向の当主というべきか、取り乱すことなく冷静に対処しようとする。
ガトリングごとく両の拳打を手の掌と甲だけでことごとく逸らしていく。すごいなこの防御力……!
――なら、これはどうだ!
しゃがみ込み水平に足を薙ぐ。足払いの攻撃は跳躍して回避するヒアシさんだが、それは悪手だよ!
「せやっ!」
地に両手をついた状態で勢いよく伸び上がるようにして右足を突き出す。さらには両手の掌からチャクラを噴出させて加速する!
右足を突き出した逆立ちのような姿勢での蹴り。ヒアシさんは身動きの取れない空中にいる。一本の槍のように伸ばされた変則の蹴りにどう対処する!?
「甘いっ」
右手の前腕で蹴り足を上空に逸らしたヒアシさんはそのまま腕を絡めて体を捻り、なんと空中で俺を投げた。予想外の行動に俺ビックリ!
投げられた俺は宙で体勢を整えて危なげなく着地する。
顔を上げると、ヒアシさんが例の構えを取った状態で静かに立っていた。
――わかってはいたけど、やっぱ強いな……。
完全に流れを断たれたため仕切りなおしとなった。
静かな眼差しを向けてくるヒアシさんが口を開く。
「――ミナトが自慢するのも頷けるな。齢八歳でここまで戦えるとは大したものだ。日向の子供たちでも君ほどのレベルで体術を修めている者はそういない」
あ、ていうことは少なくても一人はいるということですね。誰だろう? 天才と名高い分家のネジかな?
「では、今度はこちらがお見せしよう。日向の流派――柔拳法を」
――っ! ついに来るか!?
ヒアシさんの手にチャクラが集中するのが分かる。そして、すり足のような静かな動きで間合いを――って、早っ!
気がついたら目の前にヒアシさんが迫っていた! なにそのすり足、めっちゃ早いんだけど!
間合いを盗まれたような錯覚すら覚えるなかで、チャクラを込めた掌底を放ってくる。回し受けのような動きで掌底を逸らし、カウンターの正拳突き。
前腕辺りを掌底で打たれ突きの軌道が逸らされる。反転して肘打ち、回し蹴り、手刀と立て続けに繰り出すがどれも紙一重で避わされた。
「……ん?」
その時、右手に違和感を感じた。一旦距離を取ってから右手を見るは、特に変化は無い。
が、しかし――。
「……? なんだ、力が入らない?」
痺れているわけでもないのに手に力が入らない。握力が急激に下
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