1st season
3rd night
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ろでR35に並ぶ。
「負けてない……Zが俺に伝えてくる……まだRitireするには早い……」
しかし、ベイブリッジに入ると、R35が急加速。見る見るうちに突き放されていくZ32をしり目に悠然とダッシュしていく。
「……冗談じゃねぇ……俺は……思いあがっていた……?」
走れど走れど見えないR35の後ろ姿。さしものグレーラビットも、アクセルを緩めて巡航速度に入った。
「……忘れはしねぇ……いつか必ず……俺の手で奴を……!」
「すいません、ちょっといいですか?」
そして店を後にした彼を待っていたのは、さきほど老兵に『D』について聞いていた青年だった。
「俺に何か……?」
「ええ、不躾な質問で申し訳ないんですが、あの車のこと、何か知ってるんですか?」
「知っている、とは……?」
必死な表情で食らいつく青年に面喰いつつも、畳みかけるような言葉にたじろいでしまうグレーラビット。
「ええと、いや、その、ここの車についてじゃなくて、とある噂について聞きたいんです」
「噂……?」
「『Dの遺産』、って噂です。何が何なのかは詳しくはわからないんですけど、それを探してる友達が軒並みいなくなっていってて……もし何か知ってるんならと思ったんですが」
「『Dの遺産』……それを知って、あんたはどうする?」
その言葉を聞いた途端、表情に殺気が宿るグレーラビット。
「どうしたい、というわけじゃない。ただ知りたいんです。一体それが何なのか、なぜ探しに行くといなくなってしまうのか」
「……こっちの世界に、来たいわけじゃない、と?」
「ええ、ただ知りたい。それだけなんです。もしかしたら、それが何かわかれば、あいつらが帰ってくるかもしれない」
純粋な探求心、いや、友人が心配なのか、グレーラビットに食い下がる青年。
「どんな情報でもいいんです。教えてください」
「……Need to know……」
「え?」
「……悪いことはいわない。外野でいたいだけなら……ただ知りたいだけなら……知らない方がいい……」
そう言い残すと、彼はそのまま愛車でどこかへと走り去っていった。あっけにとられた青年を一人残して。
深夜のC1、赤坂ストレート。以前グレーラビットと戦ったロータスエスプリが、再び走り込みに来ていた。
「あれから色々見直したからなぁ。エンジンはこないだの仕様でいけるから、冷却効果どんだけ出てるかやなあ……」
「俺をわざわざ横に乗っけてこんなとこでバトルて、どういうつもりよ?」
「そらお前、山に引きこもってた人間がここで走ろう言うんやったらまずはスピードレンジの違いから体に教え込まな」
一人の青年が横に乗っている。ここまで数回のバトルをこな
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