79部分:第八話 聖剣伝説その二
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こうも言う。
「剣を」
「そうです。ですがあの男がそれを抜く時はかなりの時でしかもそれを抜いたならば相手は必ず倒れるので」
「見た者は生きていないのですか」
「はい。そうなのです」
「よくわからぬ男だ」
武蔵が言ってきた。
「俺も噂に聞いているだけだしな」
「武蔵、御前もなのか」
「そうだ。ただ、これもまた噂だが」
武蔵は壬生に応える形で言葉を続ける。
「伊達一族で生き残っているのはあの男一人らしい」
「一人だというのか!?」
「詳しいことはわからない」
彼でさえ知っていることはここまでであった。
「あまりにも謎の多い男だからな」
「そうか」
「謎が多いのは聖剣も同じ」
夜叉姫は聖剣に話を戻してきた。
「では陽炎」
「はっ」
そのうえでまた陽炎に声をかける。陽炎もそれに応え小さく一礼する。
「貴方には聖剣に関する情報収集も命じます」
「お任せ下さい」
「果たして何本あるのか。それに」
「どういった存在かです」
「それがわかることを期待します」
夜叉姫のこの言葉で話は終わった。彼等は散開しそれぞれの任務に就く。小次郎はこの時柳生屋敷において一人素振りに励んでいた。学ランを脱いで黙々と素振りをしている。時折石の灯篭を木刀で割ろうとするがそれはかなわず木刀を壊してしまう。だがそれでも次の木刀を出してそれを続けるのだった。
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